2009 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光・イオン融合イメージセンサ技術によるマルチモーダルバイオチップの実現
Project/Area Number |
21246058
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
澤田 和明 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (40235461)
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Keywords | LSI / スマートセンサ / 蛍光画像 / フィルタレス蛍光検出 / マルチモーダルセンサ / マルチモーダルイメージセンサ / イオンイメージセンサ |
Research Abstract |
同一センサで,光画像・蛍光画像・イオン画像を同時測定できる世界に類をみないマルチモーダルセンサを実現し,このセンサをCMOS/CCD技術によりそれらの情報を画像化できるバイオイメージセンサを製作する.さらにこのバイオイメージセンサに生体,細胞などを直接,密着または培養させることにより,それらの情報をリアルタイムに観察できるシステムを製作することを目標としている.従来蛍光画像は蛍光顕微鏡を用いて,様々なラベルを用いながら生体観察を行ってきた.フィルタを使わないことで,従来の蛍光顕微鏡においては,光学フィルタを交換することでしか撮影できなかった多重染色した蛍光画像を,本イメージセンサを利用してリアルタイム観察が出来る可能性を示し,多重染色した蛍光動画像を取得できる見通しが立ち,従来の手法で不可能であったことが,LSI技術とバイオ化学の融合により可能にとなる.本年度は蛍光画像と水素イオンを同時に取得する単体のマルチモーダルセンサの試作を行い,その同時取得できることを明らかにすることができた.水素イオンセンサとしての感度も理論値通り,また光センサとしても40dBのダイナミックレンジを確認した.蛍光と励起光の分解は1:50程度であり,バイオ分析として用いるにはまだ不足がある.今後デバイスの構造をさらに最適化しダイナミックレンジの拡大を図り,バイオ応用を試みる.またイオン信号に対する光の影響などの原理的にはないと考えてきたが,微少な影響が見えてきたので来年度その影響を除去するシステムを検討する.
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