2009 Fiscal Year Annual Research Report
少数アンテナを用いたUWBレーダー高次イメージング手法の開発
Project/Area Number |
21246065
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 亨 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (60162450)
|
Keywords | UWBレーダ / 3次元イメージング / ドップラー効果 / 超高解像度 |
Research Abstract |
第一に、単一アンテナによる点状目標のイメージング技術を開発した。まず、UWB電波伝搬の計算手法を本研究課題に適するように高度化し、任意形状の壁面を持つ室内を想定した電波伝搬を高速かつ正確にシミュレートした。本研究において開発する手法は比較的低周波のGHz帯などにおいても利用可能である。この場合には目標形状により反射波形が変化することを考慮する必要がある。FDTD法を規範として伝搬計算手法の精度を検証しつつ高速化を実現した。 次に多重反射波の分離技術を開発した。実際の受信信号は複数の散乱波が重ね合わさったものであり、多重反射波の干渉が生じる。これらを分離することはSEABED法においても不可欠な要素技術である。既開発の手法を数値実験に基づき定量的に比較し、最適な手法を定めた。 第二に、ドップラー効果を用いた目標分離による人体形状推定技術の開発を行った。まず、単純な形状の人体モデルを想定し、これを3素子アレイで観測する場合のシミュレーションを行い、分解能や虚像抑圧性能を定量的に評価した。 最後に、ドップラーレーダー実験環境を整備した。申請者らの研究室では、平成20年度までの基盤研究Aにより、3~10GHzおよび26GHz帯においてアレイアンテナとスイッチアレイを用いたUWBレーダー実験環境を構築してきた。これを本研究課題で必要とする2素子送受信および3素子受信の実験に適用できるよう受信機を2セット追加し、位相校正などを行ってドップラーレーダーシステムとしての基本性能を確認した。
|