2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21246103
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
大沼 正人 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ビームセンター, 主幹研究員 (90354208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 淳市 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (40354899)
津崎 兼彰 独立行政法人物質・材料研究機構, 新構造材料センター, センター長 (40179990)
秋山 英二 独立行政法人物質・材料研究機構, 新構造材料センター, 主幹研究員 (70231834)
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Keywords | 安全・安心材料 / 量子ビーム |
Research Abstract |
22年度は21年度に導入した2次元固体検出器の仕様により、大幅にデータクオリティーが向上したX線小角散乱と年度内で極めて順調に稼働した中性子小角散乱との併用で水素や酸素(酸化物)の偏在状態を組成情報を含めて定量化する合金コントラストバリエーション(ACV法)の適用例を大幅に拡充した。特に、3nm以下の析出物やクラスター等について、非破壊かつ母相の影響なく組成が検討でき、ナノサイズの不均質の詳細構造や形成過程の検討に有効である。 水素の偏在状態についてはナノ析出物のトラップについて検討を進め、検討した5種類の合金種のうち、2種で強度のわずかな差を検出した。しかし、水素が空間を押し広げて偏在しているモデルと比較すると強度変化が小さかった。このため、わずかな弾性歪み領域に侵入型で存在している可能性が高い。本件を検討するために重水素による水素チャージおよび中性子小角散乱実験を23年度に予定している。 なお、3月11日に発生した東日本大震災の影響で23年度に使用予定であった中性子小角散乱施設の稼働が現在大幅に遅れることが予想されている。このため、当初計画には含まれていなかった京大原子炉小角散乱を使用する計画である。
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Research Products
(6 results)