2012 Fiscal Year Annual Research Report
耐熱合金の高温水蒸気酸化機構と高温エネルギー変換の高効率化
Project/Area Number |
21246108
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 俊夫 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (20114895)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 耐熱合金 / 耐熱鋼 / 高温水蒸気酸化 / 火力発電 / 水素 / プロトン / 内部酸化/外部酸化 / 水素透過能 |
Research Abstract |
1)鉄系酸化物中への水素の溶解形態と透過能 昨年度に決定したPt-Fe合金中のFeの活量と濃度の関係を用いて、Pt-Fe合金の高温酸化により、既知の厚さのFeOおよびFe3O4の単相膜を作製し、その酸化物中の水素透過能を973Kで測定した。Pt-Fe合金の両側に適切な組成のH2-H2O混合ガスを流して、酸化皮膜は形成させた後、片側を酸化に用いたH2-H2O混合ガスと同一の酸素分圧になるCO-CO2混合ガスに置き換えて、均一な酸素ポテンシャルのもとで、水素ポテンシャル勾配を付けて水素透過能を測定した。FeOおよびFe3O4の水素透過能は、鉄中のそれに比べて二桁程度小さいが、火力発電プラントの実際の配管の厚さ(10~20mm)から考えると、水素の透過は鋼管中の水素透過に支配されることを示唆した。 2)高温酸化に及ぼす水蒸気の影響に関するまとめ ①Fe-Cr合金の高温酸化において、水蒸気は内部酸化から外部酸化への遷移を遅らせて、耐酸化性を損なうことを明らかにできた。これは合金の耐高温酸化性に関して、最も重要な因子であるので、実用的に大きな知見である。②酸化皮膜の成長速度を変化させるほどのプロトンが溶解するかどうかについては研究を継続する必要がある。③皮膜の剥離・破壊現象については、水蒸気の雰囲気中では亀裂の発生頻度が極めて増加し、生成する酸化物が脆くなることを示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)