2010 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド可溶化を指向するリポソーム膜上ペプチド断片提示技術の研究
Project/Area Number |
21246121
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保井 亮一 大阪大学, 名誉教授 (40029567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬越 大 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (20311772)
島内 寿徳 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (10335383)
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Keywords | メンブレン・ストレスバイオテクノロジー / アミロイド / アルツハイマー病 / LIPOzyme / 金属錯体 / メンブレンチップ |
Research Abstract |
ドーパミンはアミゴイド分解を担う鍵物質である.ドーパミンを利用しつつ,細胞表層のストレス状態に応じて,ドーパミン変換/アミロイド形成を制御する生体内反応システムを理解し,アルツハイマー病の疾病機構を明らかにする.その一つとして,アルツハイマー病原因タンパク質Aβからなるアミロイドの分解を指向し,ドーパミン代謝経路に必須な変換システムをリボソーム膜上に構築するための設計戦略を展開する。そのため以下の3段階に分けて検討を進める 【第I段階】ドーパミン酸化反応の活性中心(Aβ/Cu錯体)のリボソーム膜上への断片提示(初年度) 【第II段階】Aβ前駆体タンパク質(APP)を出発物質としたAβ候補ペプチド(断片)の選定(2年目) ・ メンブレンチップシステムによる提示ペプチド(断片)に必須な要素の絞り込み ・ チロシン→ドーパミン→ノルアドレナリンの反応系の評価 【第III段階】LIPOzymeモジュール設計とアミロイド分解への応用(3年目) 2年目である本年度は第II段階の研究に着手した.初年度において,Aβ/Cuのリボソーム膜上への提示技術を確立したので,そのLIPOzyme機能を利用してドーパミン酸化特性を検討した(A,B班).その結果,アミロイド分解に有効な酸化誘導体を生成することが示唆された.チロシンではアミロイド形成は阻害されないが,ドーパミンやノルアドレナリンは阻害効果を有することが分かった.したがって,チロシン→ドーパミンへの変換反応が促進される必要があること示唆された.また,メンブレンチップシステムを用いて,中性脂質に酸化脂質を混合したリボソームはペプチド断片の提示に有効であることを見出した(C班)
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