2011 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド可溶化を指向するリポソーム膜上ペプチド断片提示技術の研究
Project/Area Number |
21246121
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保井 亮一 大阪大学, 名誉教授 (40029567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 寿徳 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (10335383)
吉本 誠 山口大学, 医学系研究科(工学科), 准教授 (80322246)
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学研究科, 准教授 (80235506)
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Keywords | メンブレン・ストレスバイオテクノロジー / LIPOzyme / 生体膜 / 人工酵素 / バイオリアクター |
Research Abstract |
ドーパミンはアミロイド分解を担う鍵物質である.ドーパミンを利用しつつ,細胞表層のストレス状態に応じて,ドーパミン変換/アミロイド形成を制御する生体内反応システムを理解し,アルツハイマー病のもう一つの側面であるアミロイド分解過程を明らかにする事を目的とする.アミロイド分解のため,ドーパミン代謝経路に必須な変換システムをリポソーム膜上に構築するための設計戦略を展開する.最終年度では,以下の通りに検討を進めた. 【A班】Lipozymeによるアミロイド分解 【B班】LIPOzymeの単体への固定化およびその機能評価 【C班】LIPOzymeモジュール設計とアミロイド分解への応用 A班については,ドーパミン代謝系酵素のLIPOzymeを用いて,アミロイドの可溶化に成功した.また,LIPOzymeによるアミロイドの多形形成に関する理解も進み,アミロイド可溶化との関連性が示唆された. B班については,このLIPOzymeの錯体分子化学的な検討も進める事ができ,アミロイド分解の分子論的理解が進んださらに,A班の研究成果に基づき,脂質組成の選択の指針が得られた. C班については,単純な脂質組成のリポソームを用いたモジュール設計法を確立し,それに立脚して,アミロイド可溶化に必要なモジュール様環境の構築が可能である事が示された. 以上を総括して,アミロイド分解を目的として,ドーパミン代謝経路に必須な変換システムをリポソーム膜上に構築するための指針を得る事ができた.
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