2010 Fiscal Year Annual Research Report
超高精度・多点型光ファイバ歪センサの実用化と岩盤・地下水連成挙動のモニタリング
Project/Area Number |
21246133
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳永 朋祥 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (70237072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
何 祖源 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任教授 (70322047)
松井 裕哉 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 地層処分研究開発部門, 研究副主幹 (30421655)
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Keywords | 地球計測 / フォトニックセンシング |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、今年度実施した研究を通して以下の成果を得た。 まず、室内環境という理想的な状態に近い環境下において、光ファイバ歪センサの能力を検討することを行った。ここでは、昨年度と同様に、室内環境における光ファイバ歪センサそのものの分解能の検討と、光ファイバ歪センサをCFRPによってパッケージングをしたシステムをモルタルブロックに設置した実験を実施した。計測系およびデータ処理方法に関する様々な検討の結果、本研究において、数ナノストレインオーダーの計測が可能な計測系の確立に成功した。パッケージングに関しては、歪感度の低下の問題がまだ残っているが、計測データの安定性は十分によいことを確認した。この結果に基づき、より適切なパッケージング方法について検討を行った。その結果に基づき、来年度新しいパッケージングを行う予定としている。次に、昨年度実岩盤に設置した光ファイバ歪センサを、今回開発した計測系によってデータ取得を行う試みを実施した。この結果の解析は現在進行中であるが、十分に高い精度での計測に成功しており、今回開発した計測系の高い有意性が示された。データ解析技術に関しては、昨年度に引き続き、空洞を含む岩盤内における地下水の挙動と変形を適切にモデル化するために必要なシミュレータ開発を実施している。今年度は、岩盤内が完全に水で飽和されていない状況での水・空気の流動と変形との連成過程を取り扱うための構成関係に工夫を凝らし、測定可能な物理パラメータで構成関係を記述することに成功した。さらに、この結果に基づいた数値解析コードの開発を行った。
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