2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規なイミノビスアセトアミドを配位子とするTc, Re錯体の創製及びその利用
Project/Area Number |
21246146
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
小澤 正基 Japan Atomic Energy Agency, 原子力基礎工学研究部門, 研究主幹 (80421527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 祐二 独立行政法人 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究主幹 (20354839)
大橋 朗 国立大学法人茨城大学, 理学部, 准教授 (50344833)
池田 泰久 国立大学法人・東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (40323836)
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Keywords | MIDAA / Tc / Re / 新抽出剤 / 核種分離 / 錯体構造 |
Research Abstract |
放射性の長半減期核種であるTcは水溶液中で酸素酸の陰イオンとなるため、従来原子力分野で利用される抽出剤で効果的に回収できる抽出剤の報告例はない。一方、医学の分野では体内に無理なく取り込まれるTc(Re)錯体の創製が求められている。この2つの課題を解決する新しい配位子(2,2'-メチルイミノビスジアルキルアセトアミド、MIDAA)は窒素、酸素を導入した中心骨格を持ち、強力なTc抽出剤として報告される。この新抽出剤の基礎的な性質を把握した上で、原子力と医学への利用性について探る事を目的とした。 平成21年度新たなMIDAA化合物合成法を見出した。改良法はメチルイミノ二酢酸をトシルクロライドで塩素化し、次に二級アミンと反応させる方法である。加熱の必要がなく高い収率が得られることを確認した。塩化チオニルで塩素化する従来方法はせいぜい20%程度の収率であるが、改良法は70%の収率を達成した。本法を用いて数種のアミン(ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジオクチルアミン等)を用いての合成を行った。得られた化合物は水溶液への溶解度、有機溶媒との2相間分配などの試験に利用した。(2,2'-メチルイミノビスジエチルアセトアミド、MIDEA)は水溶性であり、Tc,Reの逆抽出剤としてに加えて、金属錯体単結晶生成に水溶液が使える目処が立った。疎水性MIDAA(例えばMIDOA)を用いて元素の溶媒抽出実験を開始し、Tc,Re,Pd等が塩酸溶液から抽出できることを確認した。MIDAA-Re錯体について昨年度結晶の作成に成功し、金属:配位子=1:1錯体を生成していることを確認し、溶媒抽出と同じ結果であることを掴んだ。本結果は、GaussianによるTc-MIDAA錯体の構造計算用の解析装置での結果と突き合わせて議論する。
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Research Products
(1 results)