2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21248009
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
馬 建鋒 Okayama University, 資源生物科学研究所, 教授 (80260389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山地 直樹 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教 (00444646)
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Keywords | 有害金属 / トランスポーター / カドミウム / ヒ素 / アルミニウム |
Research Abstract |
1. ソバのアルミニウム耐性関連遺伝子の綱羅的解析 20μMのA1を6時間で処理したソバの根から、RNAを調製し、トランスクリプトームの配列解析を行った。配列を読んだ4万程度のcontigからアルミニウム耐性関連の遺伝子を選抜して、定量的RT-PCRで組織別の発現とアルミニウム誘導性を調べた。その結果、いくつかの遺伝子が根特異的でアルミニウムによって誘導されることが明らかとなった。 そのほか、アルミニウム耐性品種と感受性品種から作成したマッピング集団を用いて、アルミニウム耐性に関与するQTL解析を行った結果、QTLが三つ検出された。 2. ヒ素トランスポーター イネの内向きケイ酸トランスポーターLsi1はメチル化されたヒ素(MMAとDMA)をも輸送することを明らかにした。しかし、ケイ酸外向きトランスポーターLsi2はMMAとDMAの吸収に関与しなかった。またLsi1は亜ヒ酸の根圏への排出の一部にも関与していることをつきとめた。さらにLsi1はイネのセレン吸収にも関与し、亜セレン酸に対する輸送活性を示し、セレン酸に対する輸送活性を示さないことを明らかにした。また高ヒ素集積イネ品種と低ヒ素集積イネ品種とのマッピング集団を作成した。 3. カドミウム集積遺伝子 Thlaspi caerulescens(エコタイプGanges)から単離したカドミウムの超集積に関与する遺伝子TcHMA3 (Heavy Metal ATPase 3)の輸送基質について酵母を用いて調べた。その結果、TcHMA3は他の植物種のHMA3とは異なり、ZnとCoを輸送せず、Cdを特異的に輸送することがわかった。またThlaspi caerulescensの非カドミウム集積エコタイプ(Prayon)のHMA3のプロモーター領域と比較すると、Gangesのほうが特異的な配列を有していることがわかった。この特異的配列はGangesでのHMA3の高発現と関係している可能性がある。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] The rice aquaporin Lsil mediates uptake of methylated arsenic species2009
Author(s)
(3) Li, R.Y., Ago, Y., Liu, W.J., Mitani, N., Feldmann, J., McGrath, S.P., Ma, J.F., Zhao, F.J.
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Journal Title
Plant Physiol. 150
Pages: 2071-2080
Peer Reviewed
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[Journal Article] Identification of a novel major quantitative trait locus controlling distribution of Cd between roots and shoots in rice2009
Author(s)
(1) Ueno, D., Koyama, E., Kono, I., Ando, T., Yano, M., Ma, J.F.
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Journal Title
Plant Cell Physiol. 50
Pages: 2223-2233
Peer Reviewed
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