2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域住民コホートに基づく生活習慣要因と炎症・糖尿病に関する分子疫学研究
Project/Area Number |
21249044
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古野 純典 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70128015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
大中 佳三 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (60274528)
足立 雅広 九州大学, 大学病院, 助教 (00419516)
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Keywords | コホート研究 / 炎症 / 糖尿病 / CRP / 遺伝子多型 / 生活習慣要因 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、生活習慣病予防を目指したコホート研究(九州大学福岡コホート研究)の追跡調査により疾病罹患データの整備を図り、基礎調査データの横断研究により炎症及び2型糖尿病の関連要因を明らかにすることである。コホート基礎調査の参加者は12,948名(遺伝子解析同意12,628名)である。初年度からコホート研究2次調査を継続しているが、今年度は4,435名に対して郵送での調査協力依頼をおこなった。5,085名から生活習慣健康調査への回答が得られ、採血検査には4,309名が応じた。回答者数が協力依頼件数より多いのは、前年度までの協力依頼住民からの回答が含まれるためである。累積の2次調査依頼件数は12,694名となり、郵送調査と採血検査の協力者数はそれぞれ11,606名(91%)と10,427名(82%)に達した。基礎調査に基づく横断研究では、炎症マーカーである血清CRP値を規定する生活習慣要因および遺伝子多型に注目して研究を進めた。男性では喫煙と肥満度指標が、女性では肥満度指標が重要な規定要因であった。食事パターンの影響は軽微であった。遺伝子解析では、男女それぞれ1,500名の無作為抽出サンプルを対象として、セレノ蛋白S、アディポネクチン、CRP及びアポ蛋白Eの遺伝子について追加の多型解析をおこなった。合計で11の遺伝子多型を解析したことになる。性、年齢、肥満度、喫煙の影響を考慮して、これらの遺伝子多型と血清CRP値との関連を総合的に検討した。CRP遺伝子の2つの多型とアポ蛋白E遺伝子多型(E2/E3/E4)が強い関連を示した(いずれもP<0.0001)。従来から炎症性疾患との関連が注目されているIL-6およびIL-1Bの遺伝子多型との関連は見られなかった。
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Research Products
(5 results)