2013 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病のすべてがわかる和漢薬:発病機序の分子的解明から新規抗うつ薬開発まで
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21249047
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
東田 道久 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 准教授 (20207525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 かつ子 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 教授 (50225570)
並木 隆雄 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20312001)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | MRI / 薬物感受性 / 統合薬理学 / 病態モデル動物 / テーラーメード医療 / ヒトによる実験 / 中枢神経 / 消化器系 |
Research Abstract |
前年度までの研究により、補中益気湯、十全大補湯、帰脾湯の3種和漢処方では、共通する5生薬が脳を非特異的に活性化し、それぞれの特有生薬群によってそれに個別の制御をかけることで個々の処方の中枢作用に関する特異性を示している可能性が考えられた。その内、補中益気湯の作用についてのみMRI等を用いて解析を行ったが、消化器系への直接的作用が上行神経系を介して瞬時に脳へと伝わり、不必要な部分を事前に抑制した後に、おそらく血液脳関門を通過してきた作用成分が抑制のかかっていない部分に、時間的には遅れて活性化をかけることで、補中益気湯特有の抗うつ効果につながる作用を導き出していると考えた。そこで、ヒトでの上記3処方とその他の抗うつ和漢薬処方の効果について、MRIを用いた知見を得ることを目指した。上述の目的を達成するために、該当和漢薬を治療に用いている患者を求めたが、守秘義務等の関係より困難を伴い、また同意を得られた場合でも、診療目的ではないため医療機関内でのMRI撮像は困難であった。そこで、ボランティアを募っての外部委託による撮像も検討したが、費用の面で十分な例数を確保出来なかった。現存する臨床データーからの解析も、医療倫理上の問題や撮像条件が異なることなどにより、実施が困難であった。ヒトによる実験には、しっかりとした研究集団を形成した上で、これらの点に統一した視点を有して実施してゆく必要がある。本年度は、上記の検討以外に、動物を用いた自律神経系 (血圧、呼吸、心電図、体温) への薬物の影響や、上行神経伝達に関する基礎的検討を行った。また、構成生薬の遺伝子発現、特に small RNA 発現 (mir-137等) に及ぼす影響を検討し、加えて、酸棗仁 (帰脾湯の特徴的構成生薬) の加熱修治による成分の違いを見出し、そのNA受容体、GABA受容体への作用に関する基礎検討も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)