2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21249077
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
冨永 悌二 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00217548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早瀬 敏幸 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30135313)
芳賀 洋一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00282096)
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Keywords | Convection-enhanced delivery / リアルタイムモニタリング / シュミレーションシステム / MRI / 臨床研究 |
Research Abstract |
正常カニクイザルを用いて脳へのConvection-enhanced delivery(CED)法による薬剤投与を行った。この際に投与薬剤にGd-DOTA(MRI造影剤)を混入して注入を可視化することでリアルタイムモニタリングのシステムを構築した。また薬剤とガドリニウム造影剤を混合投与したあとに脳組織内の薬剤濃度を測定、それをモニタリングしたMRIのデータと比較することでMRIでのモニタリングが薬剤分布を反映していることを示した(この結果に関しては現在英文誌投稿中)。さらにこの研究にて得られたMRIdataを基に薬剤分布のコンピュータシュミレーションシステムの開発を実施。東北大学流体力学研究所に設置されているスーパーコンピュータを用いて3次元的な薬剤分布を解析し、特に脳幹部への投薬に関して、注入針に沿った薬剤の逆流も考慮したシュミレーションプログラムを作製した(このシュミレーションに関して、英文誌投稿中)。シュミレーションと現実の投薬の違いを検討することで、薬剤をCED法にて投与後に局所に起こる変化を見出し、それを詳細に観察することで、血液脳関門の透過性亢進を発見し論文報告した。また、これらの一連の研究で得られた知見から臨床応用に結びつけ、脳幹部へ薬剤を投与する技術を確立。脳幹部再発神経膠腫症例に有効性を示し、論文報告した。この脳幹部再発神経膠腫に対する臨床試験は現在Phase I studyを進めている。さらに、新規CED注入システムとして超音波印加注入デバイスの開発を進め、作製に成功した。通常のCED法に超音波を印加することでさらなる薬剤分布の促進を得ることができることを示した。このデバイスに関しては、現在特許申請の準備を進めている。
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Research Products
(12 results)