2011 Fiscal Year Annual Research Report
レバノン・シリア移民の創り出す地域-宗派体制・クライエンテリズム・市民社会
Project/Area Number |
21251003
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
黒木 英充 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20195580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 正人 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90242073)
鈴木 茂 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (10162950)
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Keywords | 地域研究 / 移民 / 人類学 / 歴史学 / 政治学 / 中東 / レバノン / 広域 |
Research Abstract |
3年目に当たる当該年度は、2010年度に引き続き本研究参加者の個別研究の深化と地域間比較の検討に充てられた。また海外から研究者を招聘して国際ワークショップを開催した。 5月: 参加者全員による研究打ち合わせ会議を開催、調査研究計画についてすり合わせ。 8-9月: 研究分担者・鈴木がブラジル、ペルーのレバノン移民調査 11月: 連携研究者・飯島みどりがセネガルのレバノン移民調査(マロン派教会等) 研究代表者・黒木がレバノンにおけるレバノン移民研究状況の再調査(ノートルダム大学レバノン移民研究センター等) 12月: 研究代表者・黒木がトルコにおけるオスマン帝国期国内移民の史料調杢(首相府文書局) 2月: レバノン、イギリス、フランスからそれぞれ研究協力者Guita Hourani, Nadim Shehadi, Aida Kanafani-Zahar、ブラジルからOzwaldo Truzziを招聘し、東京で公開国際ワークショップ"Lebanese and Syrian Migrants: Integration and Interaction in the Global Age"開催 3月: 研究代表者・黒木、研究分担者・飯塚、連携研究者・三尾裕子がオーストラリアのレバノン・シリア移民調査(移民研究者・団体での聴き取り調査)、黒木がニュージーランドのレバノン移民調査(レバノン人協会聴き取り)、シンガポール国立大学でレバノン・シリア移民史に関する講演 連携研究者・飯島によるアルゼンチンのレバノン・シリア移民調査(レバノン移民映画制作者との情報交換、東方正教会訪問等) 研究協力者・池田昭光によるカナダのレバノン移民調査(ベカー高原の調査村からの移民先で聴き取りと関連資料調査) アルゼンチンのドキュメンタリー映画制作に当たっては、連携研究者・飯島が直接的に、研究代表者・黒木が間接的に協力しており、当該研究に資する結果を生んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、中南米・北米・西欧・西アフリカでの調査を予定していたが、西欧の替わりにオセアニアでの調査を充実させることができた。国際ワークショップも開催し、宗派体制・クライエンテリズム・市民社会に関する議論を深めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に、世界各地域での調査を比較の視点も導入していっそう深化させるべく、レバノン、ブラジル、セネガル、メキシコでの現地調査を行う。反政府運動の激化によりシリアでの調査が困難になったが、在外シリア人の対応を観察することにより、この問題への取り組みは継続する。
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Research Products
(19 results)