2010 Fiscal Year Annual Research Report
発展途上国教育研究の再構築:地域研究と開発研究の複合的アプローチ
Project/Area Number |
21252007
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 肖子 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 准教授 (90377143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 美奈 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 准教授 (30298442)
鴨川 明子 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 助教 (40386545)
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Keywords | 比較教育学 / 教育開発 / 地域研究 / 研究手法分析 |
Research Abstract |
日本における比較教育学は、地域研究型と開発研究型のアプローチがそれぞれ独自に発展してきているが、相互に補完できる点や、実際には非常に類似した調査をしている者も多い。そこで本応募調査では、既存研究をマッピング、カテゴリー化したうえで、両アプローチの長所、短所を踏まえて、開発研究者と地域研究者が2人一組になってフィールドワークを行い、各国でのマクロ-ミクロ分析の組み合わせと国別事例の横断的分析により、手法の展開と教育課題への対応を試みる。 本研究では、『初等教育の普遍化(Universal Primary Education:UPE)』といった、多くの途上国で同時に起きている政策変更が、教育行政の末端であり、受益者である村の教育ニーズや実態とどのように整合、不整合を起こしているかについて、「教育開発研究」で主に行なわれる政策や学校サイドの視点と、学校を社会から切り離さず、社会のダイナミズムの中に位置づけて理解しようとする「地域研究」的視点を組み合わせて分析する。 本年度は、昨年度に行った比較教育学会員へのアンケートや論文マッピングの分析に基づき、国内外の学会でセッションを組み、研究成果を公表するとともに、それに基づいた議論を喚起することに努めた。国内の学会では、教育研究の中でも、社会学、人類学、政策学、経済学、ジェンダー研究、開発研究など、様々なアプローチの研究者と意見交換、協働の機会を持ち、また、海外では、中国、韓国、台湾、香港など、近隣諸国の研究者とのネットワークづくり、共同研究に着手した。 学際的フィールドワークとしては、モルディブ及びガーナにおいて、研究チームメンバーが昨年度に引き続き、フィールドワークを行っている。
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Research Products
(24 results)