2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
増原 英彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (40280937)
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Keywords | プログラミング言語 / モジュール性 / アスペクト指向 / 最適化 / 文脈指向 |
Research Abstract |
研究の進展に伴い、年度当初の計画を修正してサブテーマ<<モジュール性応用>>を追加して研究を進めた。当初のサブテーマとあわせた成果は以下の通りである。 <<動的検査を行うアスペクトの最適化>>分散システムのセキュリティに利用できる分散タイル空間に基づくAOP言語AspectKE*を作成し、アプリケーション記述を通してその表現力を検討した。 <<型緩和織込>>型緩和織込機構の提案を通してAspectJ言語の汎化型に関して得た知見をもとに、型ごとにアスペクトを具体化する機構を提案した。特にキャッシュなどの横断的関心事を記述するアスペクトにおいてこの機構が有用であることを事例研究を通して調査し、実現のための型システムを検討を行った。 <<文脈指向プログラミング>>昨年度までに提案したEventCJ言語に関して、意味論の定式化と開発方法論の検討を行った。意味論に関してはFeatherweightJava流の基本的なものを定義し、今後予定している検証・最適化システムでの利用に備えた。またJacobson流のユースケース記述から文脈を抽出する開発方法論を提案し、具体例を用いて有効性の検討している。 <<モジュール性応用>>これまでのプログラミング言語機構についての研究成果を実際のソフトウェアシステムに応用する方向で3つのプロジェクトを開始した。(1)モジュール化によって最適化機構を容易に追加できるGPU向け並列言語システム構築するため、言語処理系の初期設計を行った。(2)モジュール化を考慮していない大規模な既存プログラムを対象とした検索に基づく開発支援システムを構築した。(3)統合デバックシステムにおいてモジュール性を利用する方法を提案・実現し、実証実験を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進展に伴い、当初計画に本年度より新しいサブテーマを追加した。そのため、予定していたサブテーマの一部については成果発表を中心に行うこととなった。一方、追加したサブテーマについては今後の発展が期待できる成果が挙がりつつあるため、総じては順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果を応用する形のサブテーマを追加したので、それらで得られた知見を当初からテーマに反映させるよう留意する。
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Research Products
(16 results)