2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八杉 昌宏 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (30273759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平石 拓 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (60528222)
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Keywords | 計算機システム / プログラミング言語 / ソフトウェア開発効率化 / ディペンダブル・コンピューティング / ハイパフォーマンズ・コンピューティング / 入れ子関数 / ごみ集め / 末尾再帰 |
Research Abstract |
提案している計算状態操作機構について,設計・実装面の改善およびその活用・応用に関する以下の研究を実施した. 1. ごみ集めや一級継続や真の末尾再帰がサポートされた高水準言語の実装 Lispインタプリタにおけるごみ集め,一級継続および真の末尾再帰のサポートを,計算状態操作機構を用いて実現した.特に,真の末尾再帰のサポートについては,空間効率が良い一級継続を用いた新しい実現方法を提案し,その方法がよく知られる定義に基づいて真に末尾再帰的であることを示した.実装および性能評価も行い,妥当な性能が得られることを確認し,成果発表を行った. 2. 拡張C言語コンパイラのGCC最新バージョンへの対応およびx86-64版実装の評価 安全な計算状態操作機構をサポートする拡張C言語用のコンパイラ(アセンブリレベルの実装)のGCC4系列の最新バージョンへの対応を,特に従来バージョンとの大きく異なるフロントエンド部分での違いに対応して進めた.また,x86-64アーキテクチャ対応版のうち,Closureについては並列言語の動的負荷分散機能の実装に適用して性能評価を行い,高い性能を得られることを確認した.L-closureの性能上の問題については元々のCコンパイラの特性を考慮し広い意味での最適化が有効との着想を得た. 3. 他言語での計算状態操作機構の設計 現状,拡張C言語で実現されている計算状態操作機構の他のより安全性を重視する言語での実現の検討を進めた.拡張C言語において安全性を確保する場合も含め,型システムでの扱いに着目することとした.
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