2009 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク社会に有用な「覚え易く、忘れにくく、更に覗き見にも強い画像認証方式」
Project/Area Number |
21300021
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
西垣 正勝 Shizuoka University, 創造科学技術大学院, 准教授 (20283335)
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Keywords | ユーザ認証 / 画像認証 / スキーマ / 不明確化画像 |
Research Abstract |
本研究は、人間の認知の特性である「スキーマ」の仕組みを利用することで、ユーザの記憶負荷軽減と覗き見攻撃の困難化という、矛盾する課題を両立させ得る画像認証方式を実現するものである。本方式の最大の特徴は、オリジナル画像の代わりに、オリジナル画像に対してモザイク化等の不鮮明化処理を施した一見無意味な画像(以下,不鮮明化画像)をパス画像として使用することにある。人間は画像を記憶することに優れているという特性を有するものの、それは有意味な画像を記憶する場合に限ってのことであり、無意味に見える(意味を言語化できない)画像を記憶することは難しい。ゆえに、他人のパス画像(不鮮明化画像)を覗き見て記憶することは、攻撃者にとって困難な作業となる。一方、正規ユーザにはパス画像登録時に不鮮明化画像とともにオリジナル画像を見ることが許される。これにより、正規ユーザの脳の中でオリジナル画像と不鮮明化画像の両者が関連付けられ、正規ユーザは不鮮明化されたパス画像の意味を簡単に認識することができる。 本年度は、「画像認証のワンタイム化」や「囮画像の自動生成」など、不鮮明化画像を利用するというメリットを最大限に活用することによって得られる画像認証システムの安全性・利便性の強化に関する萌芽的なアイデアを種々創出した。その分、中期的な認証実験の実施、および、認証システムの自動化に関する具体的検討のために時間をまわすことが難しい状態であったため、これらに関しては次年度の研究に引き継ぐ。
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