2012 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク社会に有用な「覚え易く、忘れにくく、更に覗き見にも強い画像認証方式」
Project/Area Number |
21300021
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
西垣 正勝 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (20283335)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ユーザ認証 / 画像認証 / スキーマ / 不鮮明化画像 |
Research Abstract |
本研究は、人間の認知の特性である「スキーマ」の仕組みを利用することで、ユーザの記憶負荷軽減と覗き見攻撃の困難化という、矛盾する課題を両立させ得る画像認証方式を実現するものである。本方式の最大の特徴は、オリジナル画像の代わりに、オリジナル画像に対して不鮮明化処理を施した一見無意味な画像(以下,不鮮明化画像)をパス画像として使用することにある。人間は画像を記憶することに優れているが、それは有意味な画像を記憶する場合に限ってのことであり、無意味に見える(意味を言語化できない)画像を記憶することは難しい。ゆえに、他人のパス画像(不鮮明化画像)を覗き見て記憶することは、攻撃者にとって困難な作業となる。一方、正規ユーザにはパス画像登録時に不鮮明化画像とともにオリジナル画像を見ることが許される。これにより、正規ユーザの脳の中でオリジナル画像と不鮮明化画像の両者が関連付けられ、正規ユーザは不鮮明化されたパス画像の意味を簡単に認識することができる。 本年度は、最終年度であることに鑑み、不鮮明化画像を用いることによって得られるメリットの総括を行った。具体的には、覚えやすさと覗き見耐性の両立、囮画像生成の容易化、不鮮明化の強度のコントロールによるユーザ認証へのエンターテイメント性の注入、パス画像に対するプライバシ保護、等が挙げられる。 また、本研究を通じて得られた「画像解析に関する人間の認知処理能力に関する知見」を、他のセキュリティ技術に応用することも模索した。その中で、4コマ漫画や3次元コンピュータグラフィクス画像を利用したCAPTCHA(人間と機械を識別するチューリングテスト)に関する有用な成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Gamified CAPTCHA
Author(s)
Junya Kani, Harunobu Agematsu, Masakatsu Nishigaki
Organizer
International Workshop on Security 2012
Place of Presentation
九州大学西新プラザ(福岡県)
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