2009 Fiscal Year Annual Research Report
グループ活動見守りシステムに適用可能なモバイルアドホックネットワーク技術
Project/Area Number |
21300028
|
Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
角田 良明 Hiroshima City University, 情報科学研究科, 教授 (40233671)
|
Keywords | アドホックネットワーク / ルーティング / 見守りシステム / 携帯端末 / クラスタリング / Bluetooth / API |
Research Abstract |
本年度はグループ活動の場所を特定しない環境における見守りシステム構築のための要素技術とシステム開発について下記の通り研究を推進した。 1 グループ情報を正確にかつ安全に把握するための各種要素技術: (1) モバイルアドホックネットワークに有効な自律分散クラスタリングを活用して、隣接ノードの変動に基づいてパケットの送信電力を適応的に制御することにより、パケット送信時の衝突を減らすことができる送信電力制御法を提案した。シミュレーション実験により、常に一定の送信電力でパケットを送信する手法と同等のデータパケット到達率を維持しながら、総消費電力を削減できることを示している。 (2) パケット衝突を軽減するために順方向経路と逆方向経路が異なる局所的な往復パスを用いるルーティング手法を提案した。シミュレーション実験により、AODVと比較してデータパケット到達数、応答パケット到達数が多く、スループヅトが向上できることを確認している。 (1)と(2)を組み合わせることにより、グループ情報の確実な伝達ができる見通しである。 2 グループ活動の場所を特定した環境におけるグループ活動見守りシステム: 大学で開発可能な携帯端末として、平成21年度内にGoogleよりAndroidをOSとして搭載した携帯端末が発表された。本研究では、マルチホップ通信を可能とするアドホックネットワークを実現するために、この端末で利用可能なBluetooth通信用のAPIを作成し、見守り用携帯端末の開発環境を整えた。全世界的に普及が予想されるAndroid携帯端末を用いたアドホックネットワークが実現すれば、実用に供される可能性は高まると考えている。
|
Research Products
(10 results)