2010 Fiscal Year Annual Research Report
大規模ネットワーク型データからの体系的な信頼度付き情報取得システムの開発
Project/Area Number |
21300031
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白山 晋 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (10322067)
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Keywords | ネットワーク / 大規模データ / 情報信頼度 / コミュニティ構造 / 集合知 / 可視化 / 視線計測 / データマイニング |
Research Abstract |
大規模ネットワーク型データからの体系的な信頼度付き情報取得システムの開発の核となる信頼度算出法の検討を中心として研究を遂行した.前年度の研究成果は,信頼度算出に関してはネットワーク上の陰陽のコミュニティを考慮しなければならないことを示唆している.そこで,本年度は,信頼度算出の基礎アルゴリズムであるTrustRankのコミュニティ構造を有するネットワークに効果的に適合する方法について検討を行った.はじめに,信頼度に影響する情報伝播がコミュニティを有するネットワーク構造から受ける影響について数値シミュレーションによって調べた,得られた結果の網羅的探索により,コミュニティの与える影響が,ある程度ではあるが定量的に評価できることを示した.また,この際に,陽なコミュニティを形成する新しいネットワークモデルを提案し,ある種の実ネットワークの構造がこのモデルによって説明しうることについて言及した.大規模ネットワーク型データをネットワークモデルのパラメータ空間で表現できれば,大幅な次元縮約につながり,情報取得が容易になることが期待できる.さらに,ネットワーク上で起こる現象を利用したネットワーク構造の分析手法,定型粗視化手法と再帰的可視化手法の検討を行った.この中で定型的粗視化手法として自己組織化マップと決定木が有効であることを示した.また,視線計測実験によって解釈までを考慮した可視化の在り方を考察した.加えて,情報取得システムの基礎となるデータ操作やネットワーク可視化の基本的なライブラリ群を開発した.
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Research Products
(11 results)