2011 Fiscal Year Annual Research Report
Affective Rendering-情動適応型CGの実現
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21300033
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
茅 暁陽 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20283195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 成雄 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (40292619)
吉田 典正 日本大学, 生産工学部, 准教授 (70277846)
小俣 昌樹 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (60402088)
豊浦 正広 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (80550780)
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Keywords | Affective Computing / Affective Rendering / 生体情報 / 人間中心設計 |
Research Abstract |
本研究は、ユーザの情動を感知する情動センシング、情動をコンピュータ内で認知・利用する情動アナリシス、情動に適応する画像や映像を合成する情動適応型イメージシンセシスの各フェーズからなる閉じた処理ループを構成することにより、人間中心の情報ネットワークシステムの重要な基盤技術としての新しいCG技術-affective renderingの確率を目的としている。23年度は当初の研究実施計画通り、21年度と22年度までに開発した要素技術と行った実験の結果を踏まえて、Affective Renderingの有効性を検証するためのプロットタイプシステムの実装を行った。心理学的知見に基づく視覚的効果を作成し、観察者の呼吸、脈波(脈拍、HF、LF/HF)、および皮膚伝導率を計測して、その影響を検証した。その結果、覚せい度が高いアニメーションでは呼吸数の増加がみられることがわかった。また、覚せい度の低いアニメーションではHFが高い値を示すことがわかった。作成した視覚的効果に心理学的要因と生理学的要因の一致がみられたため、ファジィ推論によって生体信号を覚せい度へ対応付け、それに合わせてアニメーションを提示するシステムを実装した。このシステムの動作を検証した結果、生体情報の変動に合わせてアニメーションの切り替えが行われていることを確認できた。これにより、従来のバイオフィードバックによる情動の視覚的表現だけではなく、本提案の情動へ影響を与える視覚的効果の実現可能性を示すことができた。 さらに、心理学的知見に基づき、感情価-覚醒度の2次元情動モデルに対応した視覚効果の作成を行い、主観的な評価によりその有効性を確認することができた。また、本研究におけるもっとも難しい課題である生体情報からの感情価の推定についても実験を実施し、HEGと脳波のデータを組み合わせることで推定できることを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、情動とCGモデリング・レンダリングパラメータとの関係のモデル化及び情動に適応する動的画像合成方法の実装をほぼ完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究分担者との連携をより強化し,具体的な問題に応用することで提案手法の有効性をさらに検証し、改善を行っていく予定である。
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Research Products
(6 results)