2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300042
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
木島 竜吾 Gifu University, 工学部, 准教授 (80283282)
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Keywords | プロジェクタ / 頭部搭載型ディスプレイ / バーチャルリアリティ |
Research Abstract |
再帰透過性を得るために、微細構造により「再帰透過性」を持つ素材を製作し、これが持つ「未実像-虚像」変換機能を用いて「虚像プロジェクタ」を構成すること、及び、再帰透過材の性能及び虚像プロジェクタの性能についての理論式を構成し、実験的に証明することが目標である。 再帰透過性を得るために、可能性の高い微細構造は複数あり、まずは性能の理論的な見積もりによりターゲットをしぼり、コーナーキューブ+ビームスプリッタ及び対向リバーサルミラーメッシュを取り上げた。要素の大きさは1-3mmと大きなオーダーだが、精度はナノレベルの微細切削加工により試作した。 対向リバーサルメッシュは性能評価の過程で、傾斜対向型と称する新しい方式を考案し、シミュレーション計算を用いて、この方式では再帰透過光量を100%以上向上させられることを示した。また、試作・実験により、再帰透過光を得るための前面からの光だけでなく、観察面側から入射する光も重要な迷光源となることに気がついた。概略としては想定したとおりに動作していること、システムとして虚像プロジェクタが構成できていることを確認した。 コーナーキューブ+ビームスプリッタ方式では、配置を工夫することにより、設計視野を120度程度まで広げた試作を行った。これは、実績のある方法であり、次のステップとして広視野化の可能性と品質を評価するためである。これも、想定したとおりの動作、システムとして虚像プロジェクタが構成できていることを確認した。
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