2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300049
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳永 健伸 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (20197875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗山 直子 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教 (90361782)
寺井 あすか 東京工業大学, グローバルエッジ研究院, テニュアトラック助教 (70422540)
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Keywords | 参照表現 / 自然言語処理 / 協調作業対話 / 視線情報 / 幾何パズル / 対話システム / 状況依存対話 / 言語生成・理解 |
Research Abstract |
本研究では,対象物の空間的配置,言語表現に加え,話者の視線情報を併用する新しい参照表現の理解・生成のモデルを構築することを目的とし,以下の2つの課題を設定している. (1)日本語の対話における話者の視線情報を含む参照表現コーパスの作成 (2)視線情報を利用した参照表現の理解と生成モデルの構築 (1)については,今年度までに条件を変えて収集したコーパスを整理し,公開可能な状態にするとともに各条件でコーパス中に出現する参照表現の属性について比較をおこなった.対話収集条件としてパズルの種類,ヒントの有無,言語(日本語,英語)を考慮した.その結果,課題として与えた幾何パズルの種類によって,操作者が使う発話数,参照表現の属性の分布が影響を受けることが明らかになった.また,ヒントの有無は課題の完了時間や達成率には影響するが,参照表現の属性については一部のものを除いてあまり影響がないことがわかった.言語の違いについては,英語話者の方が日本語話者より多くの代名詞や補集合表現を使用する傾向があることがわかった. (2)については,昨年度に引き続き視線情報を利用した参照表現の生成モデルを中心に研究をおこなった従来の参照表現の生成モデルは対象領域に含まれるすべての物体を常に考慮して,指示対象を他の物体と区別するために使う属性を最適化することを主眼としていた.我々は聞き手の視覚的注意領域を考慮することによって区別すべき物体の範囲を動的に選択し,参照表現を生成するモデルを構築した.構築したコーパスを用いて,このモデルの内生評価をおこなうとともに,その外生評価の手法について検討し,評価手法の基本的な枠組を設計した.
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Research Products
(8 results)