2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300055
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
片桐 恭弘 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60374097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 雅人 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30303340)
高梨 克也 京都大学, 学術情報メディアセンター, 研究員 (30423049)
榎本 美香 東京工科大学, メディア学部, 助教 (10454141)
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Keywords | 知能情報学 / 自然言語処理 / 会話処理 / 相互信頼感 |
Research Abstract |
本研究課題では,会話インタラクションによる会話参加者間での相互信頼感構築過程に着目し,その理論的モデル化および関連する巨視的会話構造の自動抽出手法開発を目標とした.集団意思決定,医者・患者対話,コンサルティングなどのように,多くの現実的な人間同士のインタラクションでは,複数参加者による合意形成を目指すと同時に,その背後でインタラクション参加者間相互に信頼感を構築・維持する活動が進行しており,相互信頼感構築が合意形成に重要な役割を果たしている. 平成22年度は,昨年度に実験室条件において収集したグループ行動プラン合意課題の会話データを対象として,相互信頼感構築の共関心モデルの開発とそれに基づく会話現象の分析を進めた.その結果,会話進行を情報共有のための基盤化,意図共有のための合意形成,相互信頼感のための共関心構築の三階層によって捉える相互信頼感形成モデルの提案に至った.このうち共関心構築層では,会話進行を会話参加者がそれぞれの立場に応じて自らの関心(concern)_を表明し,相手がそれを受容あるいは変更交渉をする過程としてとらえる.そのような関心の摺り合わせによる共関心構築が相互信頼につながる。このモデルとそれに基づく会話データ分析結果について学会研究会において発表を行った.
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Research Products
(4 results)