2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300055
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
片桐 恭弘 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60374097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 雅人 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30303340)
高梨 克也 京都大学, 学術情報メディアセンター, 研究員 (30423049)
榎本 美香 東京工科大学, メディア学部, 助教 (10454141)
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Keywords | 知能情報学 / 自然言語処理 / 会話処理 / 相互信頼感 |
Research Abstract |
本研究課題では,会話インタラクションによる会話参加者間での相互信頼感構築過程に着目し,その理論的モデル化および関連する巨視的会話構造の自動抽出手法開発を目標とした.集団意思決定,医者・患者対話,コンサルティングなどのように,多くの現実的な人間同士のインタラクショシでは,複数参加者による合意形成を目指すと同時に,その背後でインタラクション参加者間相互に信頼感を構築・維持する活動が進行しており,相互信頼感構築が合意形成に重要な役割を果たしている. 平成23年度は,最終年度であり,プロジェクトの本来の目標である相互信頼感が重要な役割を果たす会話インタラクションの収録とその分析に注力した.具体的には,福島県須賀川市公立岩瀬病院において,特定保健指導セッションでの保健師と指導対象者との対話の収録実験を実施し,そこで得られたインタラクションコーパスに,昨年度グループ行動プラン合意を課題とする会話データに基づいて提案した相互信頼感構築の共関心モデルを適用して分析し,モデルの妥当性確認と拡張を行った.医療現場での会話インタラクションにおいても,インタラクションの進展は,会話参加者がそれぞれの立場に応じて自らの関心(concern)_を表明し,相手がそれを受容あるいは変更交渉をする過程が観察され,そのような共関心構築を通じて相互に信頼を得るとともに満足度の高い合意に到達するという構造として捉えられることが確認された.この結果を国内外の学会において発表した.
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Research Products
(11 results)