Research Abstract |
昨年度までに,日本語ウィキペディアからオントロジーへの自動変換を進め,Infoboxから95.2%の精度で1,962,411個のプロパティ,リスト構造から92.5%の精度で2,919,470個のプロパティ,94.8%の精度で9,486個のプロパティ定義域,90.4%の精度で49,262個のプロパティ値域,88.3%の精度で14,053個のクラス-インスタンス関係,92.1%の精度で35,946個のIs-a関係を抽出した日本語Wikipediaオントロジーを構築した.本年度は,この日本語Wikipediaオントロジーを使って,モビリティサービス,および,言葉と動作を融合する人型ロボットを設計し実装した.モビリティサービスでは,行政区画,高速道路,インターチェンジ,サービス/パーキングエリア,SA内のレストランレビュー,天気予報,交通規制情報を提供するWebページをスクレイプして,Linked Data(RDFデータ)を作成し,[1]ルート案内機能,[2]SA/PA施設検索機能,[3]高速道路周辺スポット検索機能,[4]荒天時注意喚起機能,[5]渋滞時支援機能などを実装し,インターナビなど,既存のテレマティクスと比較した結果,新機能の追加など,本研究のサービス拡張容易性が優れている事を確認できた.また,ロボットの動作オントロジーを手作業で開発し,日本語Wikipediaオントロジーと動作オントロジーを有機的に関連づけ,人型ロボットがユーザに健康法に関するQAから太極拳や海軍体操の動作を教示し,さらに,人型ロボットがKINECT装備の移動ロボットを呼び寄せ,移動ロボットがユーザの動作習熟度を自動判定して,その判定結果を人型ロボットからユーザに伝達するという,異機能ロボット連携に基づくHRI(Human Robot Interaction)を実現した.この動作教示と動作判定のHRIは,小学生と高齢者が体験し,大きな関心が寄せられ,オントロジー連携に基づく言葉と動作の連携機構,および異機能ロボット連携機構の有用性が示された.
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