Research Abstract |
平成21年度は,下記の3項目について検討した. 1.位相限定相関法の4つの基本技術「大局的画像変換パラメータの高精度推定アルゴリズム」,「サブピクセル対応点探索アルゴリズム」,「帯域制限型位相限定相関法による画像照合アルゴリズム」,「位相ベースPCAによるパターン認識アルゴリズム」に関する理論的な体系化・一般化を検討するとともに,用途に応じてカスタマイズ可能なソフトウェアライブラリを検討した. 2.前項で検討した基本技術に基づき,次の主要5テーマの実用化に関する基礎検討を行った.(1)能動型計測に匹敵する精度を有する受動型3次元計測技術を自動車向け画像センシング,ヒューマンインターフェース,人体の3次元キャプチャ,文化財のアーカイブ化に適用すること,(2)高品質な画像・映像の生成・処理・提示技術を超解像による映像のフォーマット変換,環境適応型映像プロジェクタ,web画像検索による仮想画像合成に適用すること,(3)高精度・高速マシンビジョン技術を電子顕微鏡のための画像解析,工業市場向け超高速画像認識システムに適用すること,(4)バイオメトリクスデータのロバスト照合による高信頼個人認証技術を掌紋照合,虹彩照合,2次元および3次元顔照合,歯科X線画像照合に適用すること,(5)医療用多次元画像解析技術をCT・MRIなどの医療用3次元データへの高精細テクスチャマッピング,3次元位相限定相関法と非剛体レジストレーションに適用することを検討した. 3.プログラマブルDSPをターゲットとしたソフトウェアライブラリおよびMALTABからのコード生成環境の仕様を検討するとともに,FPGAやASICをターゲットにしたシグナルプロセッサの高水準合成環境の仕様を検討した.
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