2010 Fiscal Year Annual Research Report
統計アトラスに基づく3次元医用画像からの線状・面状構造の自動抽出と解剖学的同定
Project/Area Number |
21300068
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 嘉伸 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70243219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 将彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00380634)
堀 雅敏 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00346206)
富山 憲幸 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50294070)
菅野 伸彦 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (70273620)
西井 孝 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (70304061)
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Keywords | 統計アトラス / 確率アトラス / 統計形状モデル / 肝臓 / 門脈 / 予測モデル / CT画像 / 血管認識 |
Research Abstract |
人体内部の管状構造(肝血管)、薄面構造(股関節軟骨)を、医用画像から抽出および構造記述化および解剖学的同定を行うための一貫した方法の開発に向けて、肝血管(門脈)を対象として基礎手法を開発し実験を行った。以下の2項目について、手法の開発・実装、実験を行った。 1. 肝血管(門脈)本管の統計アトラス構築 肝血管のうち門脈を対象とした。肝臓形状はすでに開発済みの全自動アルゴリズムで精度よく抽出できるので、肝臓形状が既知という条件の下で門脈本管の位置・形状を予測するための2種類の予測モデルを構築した。50症例のCT画像から肝臓形状と門脈本管から第1分岐の血管中心線を1つの形状とみなした統計形状モデル(SSM : Statistical Shape Model)と、肝臓形状で正規化した血管中心線領域の確率アトラス(PA : Probabilistic Atlas)を構築した。確率アトラスについては、門脈本管中心線をダイレーションすることにより中心線領域を定義した。血管構造の抽出およびグラフ構造表現の獲得には、前年度に構築した管状構造の表現・復元システムを利用した。 2. 統計アトラスを利用した解剖学的同定の実験 自動アルゴリズムで抽出された肝臓領域に対して、PAとSSMを適用して門脈本管を推定する。予め、前年度開発した血管構造抽出法を用いて血管中心線を検出しておく。肝臓領域の非剛体位置合わせによりPAの正規化を行い門脈本管の存在確率マップを得て、一定確率以上の範囲にある血管構造を門脈本管候補として、SSMによる予測に最も近い候補を門脈本管とした。Leave-one-out交差検定により門脈本管抽出精度の評価を行った結果、PAとSSMを組み合わせた探索により、門脈が精度よく解剖学的に同定できることが分かった。
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