2009 Fiscal Year Annual Research Report
顔3次元像の動的特性が創出する高次視覚印象の解明とその感性インタフェースへの応用
Project/Area Number |
21300084
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
赤松 茂 Hosei University, 理工学部, 教授 (50339503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
行場 次朗 東北大学, 文学研究科, 教授 (50142899)
蒲池 みゆき 工学院大学, 情報学部, 准教授 (70395101)
伊師 華江 仙台高等專門学校, 情報デザイン学科, 准教授 (10435406)
作田 由衣子 早稲田大学, 人間科学部, 助教 (30454078)
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Keywords | 顔情報処理 / 高次視覚印象 / 顔の3次元モデル / 感性インタフェース / 3次元グラフィックス / 国際情報交換 / オーストリア、イギリス |
Research Abstract |
1、顔の3次元形状の高次元ベクトル表現に関して、個々の顔を3次元計測して得られる膨大な数の測定点群の間に個体横断的な対応関係を自動的に与える手法として、車のボディ形状を想定して開発した測定点の再サンプリング手法を改良し、計測時の顔の姿勢や表情の変動に一定の制約を与えた場合の有効性を確認することができた。また、3次元顔データベースについて、規模の拡充を進めた。 2、顔視覚像のダイナミックな変化と高次視覚印象の関係に関して、姿勢、視線、表情などの変化による顔視覚像の動的な特性を顔のモーフィングモデルを用いて生成し、これらから知覚される高次視覚印象を明らかにする検討を開始した。今年度は、顔の印象に変化をもたらす動的要素の一つとして化粧に着目し、肌の色みを操作した時に、化粧の視覚的効果がどのように異なるのかを印象評定実験によって検証した。 3,視線によるノンバーバル情報のロバストな伝達法に関して、さまざまな姿勢、照明条件のもとで顔の視線方向を自在に制御することを目的としてこれまでに開発した3次元顔刺激生成システムを利用して、対面した他者の視線から受ける奥行き知覚はどのような要因に影響されるかを実験的に検証した。 4、リアルタイム視線検出装置を用いて観察者の視線を計測することによって、顔視覚像の全体情報と特定の造作に対応する部分情報とが高次視覚印象に与える影響を明らかにする検討の第一歩として、顔画像の意図的学習時と印象判断時における眼球運動を比較する実験を開始した。 5,視覚を通じて顔が発信している感性情報をコンピュータによって認識・生成することを可能にする知覚的インタフェース構築の基盤技術として、シーン中の顔の検出、口唇の動きの視覚情報に基づく発声発話の認識、3次元モデルによる顔表情の生成、などについての成果が得られた。
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