2011 Fiscal Year Annual Research Report
顔3次元像の動的特性が創出する高次視覚印象の解明とその感性インタフェースへの応用
Project/Area Number |
21300084
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
赤松 茂 法政大学, 理工学部, 教授 (50339503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
行場 次朗 東北大学, 文学研究科, 教授 (50142899)
伊師 華江 仙台高等専門学校, 建築デザイン学科, 准教授 (10435406)
作田 由衣子 玉川大学, 脳科学研究所, 研究員 (30454078)
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Keywords | 顔情報処理 / 高次視覚印象 / 顔の3次元モデル / 感性インタフェース / 視線解析 |
Research Abstract |
1.顔の3次元形状を高次元ベクトルで表現するための前処理として、3次元顔の左右対称性に注目することで顔の姿勢を自動的に正規化するアルゴリズムを提唱し、さまざまな姿勢で計測された複数人物の3次元顔データに対する実験によって、その有効性を検証した。 2.顔視覚像のダイナミックな変化とそれによって想起される高次視覚印象との関係を明らかにするための実験データとすることを目的として、先に導入した顔面動作計測用に特化した光学式モーションキャプチャーを用いて、多数の人物による多種表情の表出や発声発話にともなう顔3次元形状の動的変動データを収集した。さらに任意人物の3次元顔における動的な表情表出を少数のパラメータで表現することによって「表情生成の動的モデル」を構築することを目指して、その第一歩として、表情を表出している時の顔の特徴点の3次元位置情報が表情の違いをどれだけ表現しうるかを識別実験によって検証した。また、顔の印象に変化をもたらす動的要素の一つとして、昨年度に引き続き化粧に着目し、顔印象に与える化粧の視覚的効果についての評定実験を継続した。 3.顔の高次印象判断に、特定の造作に対応した部分情報の物理的特徴が寄与している度合を明らかにするために、リアルタイム視線検出装置によって観察者の視線の注視点を計測する実験を開始した。その第一歩として、顔画像から年齢印象を認知する際の注視点の停留位置の時空間分布のデータを求め、その分析を行った。 4.視覚を通じて顔が発信している感性情報をコンピュータで認識・生成する知覚的インタフェースの構築に重要な役割を果たす基盤技術として、シーン中を移動する人物を全方位カメラと複数のPTZカメラを用いて追跡する技術、ならびに、顔と同時に提示される視覚刺激となるジェスチャを距離画像を用いて認識する技術、などについて研究が進展した。
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