2009 Fiscal Year Annual Research Report
複素ニューラルネットワークによる柔軟なミリ波セキュリティ・イメージングの基礎研究
Project/Area Number |
21300089
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 明 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (70199115)
|
Keywords | 複素ニューラルネットワーク / セキュリティ / テロ対策 / ミリ波イメージング / 自己組織化マップ |
Research Abstract |
本研究の目的は、新幹線等駅改札でのテロ対策の初期スクリーニング(液体爆発物原料の可視化)を歩行状態のまま実現することを目標に想定し、複素ニューラルネットワークに基づくセキュリティ用の実時間ミリ波・イメージング・システムを実現するための基礎を築くことである。特に、複素ニューラルネットワークにおける適切な情報統合の方法を開発するとともに、実用化を視野に入れたフロントエンドのプロトタイプを作製し、実際に歩行する人のイメージング実験でデータを取得して、複素ニューロ・イメージング・システムとしての基礎評価を行おうとするものである。本年度は、特に位相・振幅・周波数の適切な情報統合のアーキテクチャの理論的検討とその実装について研究を進めた。可視化のための複素自己組織化マップ(CSOM)の勝者の計算や自己組織化に利用する、特徴量空間でのメトリックを再検討した。そして、複素内積をメトリックとすることを提案した。特にコヒーレントなイメージング方式であるアクティブ・イメージングにおいては、信号の時空間的なコヒーレンスに注目する効果が大きい。これは従来のパッシブ・イメージングとは異なる基本的な特徴である。その特徴を最大に際立たせるメトリックとして、上記メトリックを採用すると、CSOMによる可視化性能が向上することを発見した。今後、その定量的な評価を進めるとともに、プロトタイプ・システムを構築してゆく予定である。
|
Research Products
(35 results)