2009 Fiscal Year Annual Research Report
ニューロン樹状突起の維持を司る分子基盤と作動原理の遺伝学的研究
Project/Area Number |
21300143
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
榎本 和生 National Institute of Genetics, 新分野創造センター, 准教授 (80300953)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安永 桂一郎 国立遺伝学研究所, 新分野創造センター, 特任研究員 (20534572)
森川 麗 国立遺伝学研究所, 新分野創造センター, 特任研究員 (50534575)
|
Keywords | 樹状突起 / 神経疾患 / ショウジョウバエ |
Research Abstract |
Wts-HpoおよびTrc-Hpo複合体の形成および消滅をニューロン内において可視化するために、splitGFPシステムの導入を目指している。本年度は、Wts、Trc、HpoのN末もしくはC末にSplitGFPを結合させた融合タンパク質を作成し、培養細胞株内において、刺激を与えたときに、シグナルの増減が見られるかどうかについて検討を行った。これまでのところ、十分なシグナルを検出できる至適条件を決定できておらず、SplitGFPの挿入部位について更なる検討が必要である。 Wtsキナーゼが、ポリコーム複合体をリン酸化するか否かについてin vitroキナーゼアッセイ系をもちいて検討した。ポリコーム複合体を形成する個々のタンパク質因子を基質としてアッセイを行ったところ、ESCに対する顕著なリン酸化活性を検出した。現在、in vivo条件下において同様なリン酸化が見られるのか、および、いずれのアミノ酸がリン酸化を受けているのかについて解析を行っている。 RNAiスクリーンはすでに2,000系統以上の解析が終了し、約50系統について興味深い表現系を見出している。50系統のなかには、受容領域の退縮の表現型を示す候補遺伝子が多く含まれる。スクリーニングに並行して、特定の遺伝子を欠損した変異体を用いて表現型のチェックを行っている。また適当な変異体が存在しない場合は、トランスポゾンを用いて作製している。
|