2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300151
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三輪 佳宏 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70263845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 順子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教 (30517793)
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Keywords | 動物実験技術 / 分子認識 / バイオテクノロジー / 遺伝子組換え / 細胞・組織 / 神経科学 |
Research Abstract |
「基盤技術確立期」と位置づけ、1)タンパク質分子の活性を測定しうるバイオプローブ群の開発と、2)動物個体解析用のプローブに改良するための基本戦略の構築を達成目標とする。前者では、ケージド技術や発光基質の導入も試みる。後者では、既に改良段階にいる「アポトーシス検出用タンパク質プローブ」と「ストレス検出用ケミカルプローブ」を題材に、どのような磨きをかければ動物個体でも使用可能になるかを、ゼブラフィッシュを用いて詳細に検討する。マウスイメージングに十分対応できる高度な装置や器材の開発・改良も開始する。 本年度は、我々が特許出願した新規な骨格を持つ蛍光色素「Tsukuba-Green」について開発を進めた。その結果、この色素は極めて特徴的な蛍光寿命をもつことが明らかとなり、他の一般的な緑の蛍光色素では、せいぜい2ナノ秒~3ナノ秒程度であるのに対して、Tsukuba-Greenは10ナノ秒という極端に長い蛍光寿命を持つことが明らかとなった。このことは単にこの色素が明るいというだけでなく、分子間相互作用を解析するFRET技法において極めて高感度解析が可能であることも明らかとなった。さらにこの色素にはもう一つ別の性質があり、周囲のpHによって、蛍光波長は同じだが励起波長が変化することが明らかとなった。これを応用したpHイメージング手法を確立し、細胞内の核や細胞質、様々なオルガネラなどにおいて細かくpHが異なっていることを明らかにすることができた。
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