2009 Fiscal Year Annual Research Report
光コヒーレンストモグラフィによる末梢血管系の動態機能解析と立体イメージ構築
Project/Area Number |
21300163
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近江 雅人 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (60273645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春名 正光 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授 (20029333)
中谷 敏 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80393221)
平田 雅之 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30372626)
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Keywords | ダイナミックOCT / SS-OCT / 末梢血管系 / AVA / ダイナミック機能解析 |
Research Abstract |
本年度は、末梢血管系を構成する小動脈・小静脈、細動脈・細静脈について、個別に動態機能を可視化することに主眼を置いて研究を進めた。 1. 高性能SS-OCTの開発については、血管径30~300μmの細動脈・細静脈をミクロンオーダーの空間分解能でイメージングするために、中心光波長1.3μm、波長掃引幅100nm、周波数20kHzの光源を有する光周波数挿引OCT装置を導入し、空間分解能12μm、フレームレート50frm/秒を実現した。 2. 外部刺激に対する小動脈・小静脈の反応の可視化については、被験者に音刺激を与え、平滑筋が収縮して中膜厚が増加、小動脈の内腔が一時的に収縮する過程をin vivo観察した。交感神経の興奮度や環境温の変化によって、音刺激の反応がどのように変化するかを定量的に測定した。環境温度を一定に保ち(温度揺らぎ±0.5℃)、レーザドップラ血流速度計(LDF)による末梢血流や皮膚温の変化、および交感神経・副交感神経の活動をモニターしながら、小動脈の拡張/収縮をin vivo観察・追跡した。 3. OCTとLDFを用いて、末梢血管系を小動脈と細動脈とに階層的に分離測定する手法を提案した。擬似生体試料を用いてLDFの到達深度を定量的に見積もり、表皮下500μm以下の信号を検出していることを明らかにした。音刺激に対する中膜厚の変化から小動脈をモニターし、LDFの血流変化より細動脈の変化を追跡することができる。 4. 血管の老化予測については、LDFを用いて、音刺激に対して末梢血流の一時的な減少が確認できる。OCTとLDFを同時に用いて、若年・壮年・老年層を対象に、音刺激に対する細動脈の収縮を観測することによって、血管の老化予測を試みた。
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