2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内シグナル伝達解析を活用した軟骨再生を促進する超音波刺激条件の特定に関す研究
Project/Area Number |
21300171
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
竹内 良平 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30236442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 信 横浜国立大学, 環境情報工学院, 教授 (80166404)
青田 洋一 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40363824)
熊谷 研 横浜市立大学, 医学部, 助教 (10468176)
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Keywords | 低出力超音波 / 軟骨 / Type IIコラーゲン / Type IXコラーゲン / アグリカン / PCR / 低出力パルス超音波 |
Research Abstract |
【研究目的】過去の研究で、低出力パルス超音波(LIPUS)はIX型コラーゲン(COL9)の産生を促進することがわかった。今回は、ウシ培養関節軟骨細胞に対して刺激を加え、HPUSの繰り返し周波数および出力強度の違いによる影響を検証した。【研究実施計画】生後30か月のウシ足関節より軟骨を採取し、単離した軟骨細胞を6穴プレート内で培養した。初期細胞数は、1×10^6 cells/wellとした。第1の実験では、繰り返し周波数(RF)の影響を検証するために出力強度を150mW/cm^2|SATPに設定した。RFを50、500、1000Hzの3種類に設定し刺激を行った。第2の実験では、RFを1000Hzに固定し、出力強度(Po)を75、150、300mW/cm^2|SATPの3種類に設定して刺激を行った。超音波の振動数は1.5MRz、バースト幅は200μsで、培養翌日より1日20分間、連日照射した。培養開始7日目に、Real-time RT-PCRを用いてアグリカン(AGC)、II型コラーゲン(COL2)、COL9のmRNA量を測定した。【結果】出力強度を150mW/cm^2|SATPに設定し、繰り返し周波数を変化させた場合、RF500においてAGCのmRNA発現量は非LIPUS照射群の約168%であり(p<0.01)、RF50においてはCOL9のmRNAは約158%であった(p<0.01)。繰り返し周波数を1000Hzに設定し、出力強度を変化させた場合、Po300においてCOL9のmRNAが非LIPUS照射群の約147%であった(p<0.01)。【考察と結論】出力強度を固定した場合、繰り返し周波数の違いに対して各mRNAの発現に変化が見られた。繰り返し周波数がmRNAの発現に影響を及ぼす可能性があることが示唆された。また、繰り返し周波数を固定した場合、COL9のmRNAの発現のみが増加したことから、出力強度の影響は一部のmRNAのみに影響を及ぼすと考えられた。
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Research Products
(2 results)