2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300187
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊能 教夫 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (70126308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小関 道彦 信州大学, 繊維学部, 准教授 (50334503)
槇 宏太郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (80219295)
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Keywords | 顎運動 / 個体別モデル / 咬合疾患 / 医療診断システム |
Research Abstract |
顎関節症に代表される咬合疾患の治療・診断のために,的確な生体情報を提供する医用システムが望まれている.本研究では,個体別に顎運動を観察する表示機能と顎運動の軌跡および速度分布を定量的に評価する解析機能を合わせ持つ統合型診断支援システムの開発を目的としている. これまでの我々の研究として,個体別に顎運動を表示するシステムを開発し,顎関節症の治療・診断に有効であることを示してきた.平成21年度の研究では,このシステムを拡張して咬合時の咬み合わせも診断可能とするシステムを実現することを目的とした. このためには,患者の顎運動を高精度かつ簡便に長期間にわたって追跡可能な方法を確立する必要がある.本研究では,以下の3点について検討を行った. まず,顎運動計測の高精度化するために最適なビデオフレームレートの検討とLED光源を導入しノイズ低減を目指した.これにより0.1mmの運動計測精度を実現した.つぎに歯列部での咬合時の接触状態を把握とするモデリングの精度向上を行った.高精度モデル作成のために頭部CT画像と歯列石膏モデルから顎骨モデルと精密な歯列モデルを作成し,それらを統合する手法を考案した.このモデリング手法により歯表面の運動を正確に表示できるようになった.そして長期観察のためにCT撮影を初回のみ行うだけで長期観察可能な画像マッチング技術を開発した.これにより画像と運動の不自然な動きが大幅に低減した. さらに顎運動表示システムを用いることにより咀嚼筋群の動態観察を行う機能追加を試みた.
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