2010 Fiscal Year Annual Research Report
片麻痺リハビリテーションの最適化と連合野ー辺縁系高次脳機能ネットワークの解明
Project/Area Number |
21300199
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
粂井 康宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (30161714)
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Keywords | 片麻痺 / 作業記憶 / 連合野 / 八方向放射状迷路試験 / リハビリテーション |
Research Abstract |
片麻痺ラットの急性期、慢性期において、感覚、運動機能、高次機能(学習・記憶、情動)を評価する。感覚麻痺、運動障害、高次脳機能障害などの片麻痺予後について、海馬および扁桃体などの辺縁系のニューロン活動および前頭連合野における統合機能など分子レベルで関連性を明らかにする。個体行動とニューロン活動の両レベルで片麻痺予後を追跡評価し、片麻痺の病態に合致したリハビリテーションの最適化を図ることが本研究の目的である。平成22年度は、主に、ワーキングメモリ(作業記憶)を中心に、片麻痺モデルラットを作成し、片麻痺発症の前後および片麻痺進行に伴う、連合野機能の評価を行動学的に実施した。ワーキングメモリ(遅延反応による行動課題)は、8本のアームからなる八方向放射状迷路試験によって評価した。同試験では、8本の各迷路の先に餌が置かれ、ラットはそれらを食べる事ができるように設定した。ただし、同一のアームに2回以上入っても餌はすでにないので、動物が効率よく餌を獲得するためには、以前の試行で自分が訪れたアームを記憶しておく必要があった。動物は訓練試行で得た情報を遅延時間の間保持し,その記憶をもとに保持試行で効率よく報酬を獲得できる条件を与えられた。訓練試行は,8本のアーム全てに餌を置き,毎回ランダムにすべてのアームのギロチンドアを閉め,ラットがすべてのアームに進入してすべての餌を食べるまでの時間と,餌を探索する行動の変化を5分経過するまで観察した。
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Research Products
(1 results)