2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300209
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
石光 俊介 Hiroshima City University, 情報科学研究科, 准教授 (70300621)
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Keywords | 医療・福祉 / 情報工学 / リハビリテーション / 認知科学 / 音声認識 |
Research Abstract |
現在,咽頭癌患者の数は年々増加しており,手術により発声機能を失うことに伴う機能障害者も増えている.本研究においても発声機能障害者の調査を行い,手術療法は多様であり,重度の機能障害者も多いことを知った.本研究はそのような機能障害者に障害前の自分自身の声を取り戻させるシステムの実現を目的としている.初年度においては日本大学病院牧山准教授協力の下,機能障害者音声の収録と解析および機能障害者音声データベース構築を行った.データベースの構築は初年度のみでなく,研究期間中継続する予定であるが,新たに5名の収録を行った.この際に音声・体内伝導音のみではなく,声帯の高速撮影も行い,各症例について特徴パターンを記録した.ただし,この5名には2名の健常者も含まれており,データベースとして機能させるにはあと5名程度の障害者音声が必要と考えている.さらに,障害者発声時の最適位置は再検討のため,明瞭度のチェックや簡易認識実験による体内伝導音最適取り出し位置の確認も行った.また,高周波数まで収録可能な光骨導マイクとダイナミックレンジ160dBまで計測可能なシステムを導入し,それらにより従来体内伝導音では検出できなかった微細な高域成分の音声情報を抽出し,さらに増幅させる加速度差分法を提案した. 次に,発声障害者発声時における音声認識率や体内伝導音認識率の調査を行った.信号適応処理用いた連続サブワード認識実験の結果,認識率は信号適応処理ではシステム構築ができないほどのレベルでなかったので,特定発声機能障害者体内伝導音認識モデルの作成はしなくても良いことを確認した.
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Research Products
(4 results)