2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300209
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
石光 俊介 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (70300621)
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Keywords | 医療・福祉 / 情報工学 / リハビリテーション / 認知科学 / 音声認識 |
Research Abstract |
現在,咽頭癌患者の数は年々増加しており,手術により発声機能を失うことに伴う機能障害者も増えている.本研究はそのような機能障害者に障害前の自分自身の声を取り戻させるシステムの実現を目的としている. (1)発声障害者音声データベースの構築の継続新たに構音障害者に関するデータをデータベースに追加した.音声バランス文の読み上げ時の音声,体内伝導音についてデータベース構築を更新した.日本大学牧山医師のご協力の他,広島大学病院にもご協力頂いた.データベースの構築と同時に音声復帰のための各サブワード間(明瞭音声-体内伝導音)の伝達関数を作成も継続して行った.伝達関数を線形予測係数により表現することにより,さらに明瞭度が向上することを見いだしたので,それをシステムに導入した. (2)障害者の体内伝導音連続音節認識システム構築の継続昨年度同様にシステム検討を進め,より実用レベルの認識率を目指して検討を継続し,話者適応の効果を確認した.線形予測係数に伝達関数を改めたことにより,認識率の向上も確認できた. (3)音声明瞭度評価手法の検討音韻論的構造のもっとも基本的な単位である調音素性に注目し,合成音声が障害者原音声と比較してどの程度調音素性を再現できているかを調査した.その評価により,障害者原音声と比較して,システム出力において弁別素性の伝達率の向上を確認することができた.その結果,本支援システムを用いることで,発声障害者において弁別素性を再現できることが分かった.この調音分析手法は音声明瞭度評価手法として有効に用いることができることも確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
音声明瞭度評価に調音素性分析を取り入れるなどの進展があった.しかし,誤認識時の影響調査については,健常者音声にとどまっており,発声障害者音声についての効果を調査する必要がある.この評価についても今回提案の音質評価手法が有効に使える.
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Strategy for Future Research Activity |
障害者の方から要望がある実システム構築が急がれる.当初は小型コンピュータを用いて開発する予定であったが,情報技術の急速な進歩によりスマートフォン上で実現できる可能性が見えてきた.今年度は基本システムをそこで構築することを推進し,実システムにおける問題点を洗い出しながら,技術の社会への還元を目指したいと考えている.
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Research Products
(32 results)
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[Journal Article] A study of constructing Active Noise Control System2012
Author(s)
Koji Hamada, Shunsuke Ishimitsu, Takehiro Ueganiwa, Keisuke Namekawa, Toshihisa Takagi, Kazuki Yoshida, Kenta Suzuki, Takanori Chino
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Journal Title
PROCEEDINGS OF THE 2012 RISP INTERNATIONAL WORKSHOP ON NONLINEAE CIRCUITS, COMMUNICATIONS AND SIGNAL PROCESSING
Pages: 699-701
Peer Reviewed
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