2009 Fiscal Year Annual Research Report
公共空間において場所及び方向を示す音案内の新しいデザイン方法
Project/Area Number |
21300214
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 洋 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員 (10260423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 喜一 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員 (60357316)
倉片 憲治 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, グループ長 (90356931)
森本 政之 国立大学法人神戸大学, 工学研究科, 教授 (10110800)
佐藤 逸人 国立大学法人神戸大学, 工学研究科, 助教 (30346233)
福永 克己 国立大学法人筑波技術大学, 保険科学部, 助教 (50455945)
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Keywords | 公共空間 / 音環境 / 誘導鈴 / 騒音 / 視覚障害者 / 音案内 / デザイン / 歩行 |
Research Abstract |
現在用いられている駅などでの誘導鈴に代表される,公共空間において場所及び方向を示す音響信号について新たなデザイン方法の提案を科学的知見に基づき行うことを目的とし,当該年度は以下の研究を行った。 大空間における歩行実験:現在用いられている誘導鈴およびその発生装置が場所や方向を正確に伝えられる信号を提示しているか否かを確認するため,また超指向性をもつ超音波スピーカが誘導鈴の提示に有効かどうか,さらにこれまでの実験室実験の結果が歩行を伴った場合の誘導鈴の知覚を説明できるかどうかの3点について,体育館において歩行実験を行い確認をした。その結果現在利用されている機器は残響音の影響を受けやすいこと,超指向性スピーカはカバーエリア外の誘導が行えなくなること,歩行時には音量の変化が手がかりとなっていることなどを明らかにした。 音環境実測:鉄道駅において誘導鈴の音響測定を行い,騒音と誘導鈴のA特性重み付け音圧レベル差(SN比)を求めた。その結果,平均的には0-5dB程度のSN比であった。 利用実態調査:視覚障害者に音声案内や音声案内信号機に関して、アンケートを行った。その結果エスカレータの行き先案内や、バス停の音声案内装置が多数の視覚障害者にとって、有用であることが分かった。この結果を踏まえ、つくばエクスプレスつくば駅におけるバスターミナルの音声案内の設計に関わった。バスを利用する視覚障害者にヒアリングを行ったところ、概ね好評であった。 先行研究の調査および活用:先行研究の調査を行い,残響及び騒音が音の方向定位に及ぼす影響をまとめた。本件について既存データを活用し,学会にて発表した。
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