2011 Fiscal Year Annual Research Report
体育科教育における教授-学習内容の体系化と系統化への活動理論的アプローチ
Project/Area Number |
21300223
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Research Institution | Musashino Art University |
Principal Investigator |
森 敏生 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (30200372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 真司 愛知県立大学, 文学部, 教授 (10157414)
中瀬古 哲 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (00198110)
海野 勇三 山口大学, 教育学部, 教授 (30151955)
則元 志郎 熊本大学, 教育学部, 教授 (90136698)
久保 健 日本体育大学, 短期大学部, 教授 (60125698)
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Keywords | 教授-学習内容 / 体系化・系統化 / ボールゲーム / 器械運動 / 水泳 / 陸上 / 基礎 / 技術特質 |
Research Abstract |
今年度の目的・課題は、ボールゲーム、器械運動、水泳、陸上の各運動領域における教授-学習内容の体系・系統を整理しつつ、具体的な実践プログラムを立て、その実践的妥当性を検討することである。研究の成果は以下の通りである。 ボールゲームに関しては実践プログラムを作成するに際して技術・戦術の基礎単位の確定が重要である。そこでは、スコアリングプレイを含むこと、状況判断の行致によるコンビネーション関係の成立、戦術的複雑さの基礎単位を成す3人のプレイ構成を基本要件とした。技術・戦術の系統に対応してプレイの約束事とゲームルールに関する内容の系統化も必要になる。攻守混合系(バスケット、フラッグフット、サッカー)、攻守交代系(ベースボール)、攻守分離系(バレー)のそれぞれで実践的妥当性を検討した。 器械運動に関して、マットと跳び箱については感覚運動的内容の共通性があり、技の体系・系統を相互に関連づけた実践プログラムを作成することが可能である。鉄棒に関しては独自の技術系統があることが確認できた。技の学習と同時に、表現としての連続技や演技の構成方法について協同学習を進めるために集団演技の構成を学習課題にすることが有効である。 水泳に関しては基礎泳法の位置づけが鮮明にされた。様々な水辺文化に発展展開する上での基礎、泳ぎの仕組みを構造的に理解し近代泳法へ発展展開する上での基礎、初心者を含めてすべての学習者が学ぶ意義をもつ基礎という意味で、「ドル平泳法」の教材価値と指導内容が再確認された。 陸上では、日常動作とは異なる競技性を課題にもつ走、跳、投の技術特質と基礎を明確にすることを課題とした。走と跳では「ストライドとピッチによるリズム・スピードコントロール」を共通の基礎とし、競技空間に応じた固有の技術課題があることが確認された。投については投擲物の特性に応じた最適な投動作の構築が課題となる。陸上運動の技術課題を明確化する教具開発も試みた。
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Research Products
(12 results)