2010 Fiscal Year Annual Research Report
「水をつかむ」コツを探る-水泳における推力発揮メカニズムの多角的解析-
Project/Area Number |
21300226
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高木 英樹 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80226753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松内 一雄 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (70111367)
中島 求 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (20272669)
南 隆尚 鳴戸教育大学, 芸術・健康系教育学部, 准教授 (10274276)
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Keywords | 水泳 / 推進メカニズム / PIV / ロボットアーム / 準定常理論 / 非定常流体力 / クロール |
Research Abstract |
本研究プロジェクトでは、さまざまな測定装置を用いて得られた泳者に関する様々な流体力学的なデータを,水泳運動シミュレーションモデル(SWUM)に代入し,推進効率を評価関数として運動の最適化を行い,最も効率のよい最速泳動作を解明することを目的とした。 今年度は、圧力センサーを泳者の手部表面に貼り付け、ストローク動作を行わせた場合の圧力分布から推進力を推定する実験を実施した。その結果、熟練者と未熟練者との間に顕著な差が認められ、推進技術の差異を客観的に評価することに成功した。特に熟練者は、手部の迎角と速度を制御することで、手背側における圧力低下が顕著となり、これが非定常揚力を発生させ、推進力の増大に東献していることが明らかとなった。 さらにSWUMと呼ばれる水泳運動シミュレーションモデルを利用して、泳者のストロークパターンを様々に変化させた場合に発揮される推進力の推定を実施した。その結果、これまで明らかにすることが困難であった泳動作の違いが推進力発揮に及ぼす影響について、定量的に評価することができた。特に最適制御理論を適用し、推進効率を最大化するストロークパターンを導出したところ、トップスイマーのストロークパターンとは異なり、なかり胴体の近傍をかくと効率が向上することが判明した。 これらの結果から、水泳における競技力向上に関するさまざまな実践的な示唆をえることができ、今後の現場指導への応用が期待される。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Advanced Biomechanical Simulations in Swimming Enabled by Extensions of Swimming Human Simulation Model "SWUM"2010
Author(s)
Nakashima, M., Kiuchi, H., Maeda, S., Kamiya, S., Nakajima, K.andTakagi, H.
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Journal Title
Biomechanics and Medicine in Swimming XI
Pages: 132-137
Peer Reviewed