2011 Fiscal Year Annual Research Report
体力特性と遺伝的特性の両方を考慮したトレーニングプログラムの開発
Project/Area Number |
21300233
|
Research Institution | International Pacific University |
Principal Investigator |
永井 純 環太平洋大学, 体育学部, 教授 (20015887)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前村 公彦 環太平洋大学, 体育学部, 准教授 (40454863)
鈴木 康弘 日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究, 研究員 (00392697)
家光 素行 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90375460)
|
Keywords | 体力特性 / 遺伝子多型 / オーダーメイド |
Research Abstract |
本研究は、スポーツ選手の基礎体力特性と遺伝的特性の両面を判定し、個々人の運動能力の素質を考慮したオーダーメイド・トレーニングプログラムの開発を目指した学術的基礎開発を行うことを目的とし、平成23年度は、体力特性と遺伝的要因を考慮したトレーニングプログラム効果の検証を行った。 被検者には、体力特性の異なる400mH競技者2名(被検者A:有酸素型、被検者B:無酸素型)を用いた。この2名の遺伝的要因であるACTN3のgenotypeはいずれもCT型であったため、この2名の被検者に、4ヶ月間の冬期練習期間中に、それぞれの体力的弱点を強化するオーダーメイド・トレーニングプログラムを個別に実施させ、その前後で間欠的漸増距離ランニングテスト時における血中乳酸濃度の動態を比較検討した。その結果、両者ともファイナルステージの距離が伸び、有酸素型で無酸素系のトレーニングを多く実施した被検者Aは、最大下運動時の血中乳酸濃度の動態はトレーニング前後で変化しなかったのに対し、ピークの血中乳酸濃度はトレーニング前と比較して高値を示した。一方、無酸素型で有酸素系のトレーニングを多く実施した被検者Bは、ピークの血中乳酸濃度はトレーニング前後で変化しなかったのに対し、最大下運動時の血中乳酸濃度はトレーニング前と比較して低値を示した。以上の結果から、本研究では、体力特性および遺伝的要因を考慮したオーダーメイド・トレーニングプログラムは、最大下および最大運動時の血中乳酸濃度の動態を変化させ、パフォーマンスの改善に貢献する可能性のあることが示唆された。
|
Research Products
(2 results)