2011 Fiscal Year Annual Research Report
医療現場の脳心血管系ストレス関連疾患発症対策に関する研究
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21300247
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
豊島 裕子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70328342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 直史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80138742)
遠藤 陽一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20158786)
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Keywords | ストレス / 産業衛生 / 脳心血管系疾患 / 医療職 |
Research Abstract |
初年度は、内視鏡医の内視鏡施術中のストレスをホルター心電計で記録した心電図のRR間隔の周波数解析で分析した。手技中に、「ストレスを感じていることを疑わせる交感神経緊張状態の相が有ること、術者の背景でその交感神経緊張状態の程度か異なることなどを指摘した。 昨年度は、同様の手法を用いて、看護師の就労時間中の交感神経機能の推移を測定した。初年度同様に、看護師にとって交感神経機能が亢進する業務があり、その時ストレスを感じていることが疑われること、またストレスを感じる程度と看護師の背景の比較を検討した。 最終年度の本年は、同手法を用いて、外科医の手術中の交感神経機能の推移を測定した。小さなホルター心電計と入っても器具を装着しての手術ということで、比較的手術時間の短い、泌尿器科医と形成外科医を対象に研究を行った。術中の交感神経機能変動を確認したが、その変化のパタンは内視鏡術中に比較して急峻ではなく、緩やかに機能変化が起こっている事が示唆された。また、第1術者と第2術者に同時にホルタ心電計を装着して記録した交感神経機能は、同期していて、2人の術者は術中一心同体で作業していることが分かった。医師Aにとって不安を感じる事象は、医師Bにとっても不安をかんじさせるものであった。同一のリスク・マネージメント教育を受けているので、当然の結果ともいえる。
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