2011 Fiscal Year Annual Research Report
アンチ・エイジングを目的とした運動による筋局所の性ホルモン産生
Project/Area Number |
21300254
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
目崎 登 帝京平成大学, 地域医療学部, 教授 (30010408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋本 崇之 東京大学, 医学系研究科, 講師 (00323460)
家光 素行 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90375460)
相澤 勝治 専修大学, 文学部, 講師 (80375477)
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Keywords | 運動 / 加齢 / 性ホルモン / 骨格筋 / 自己分泌 / 閉経 |
Research Abstract |
アンドロゲンなどの性ホルモンは加齢に伴い低下するため,高齢者や閉経後女性では,筋機能の低下や生活習慣病の発症との関連性が指摘されている.閉経後女性における運動トレーニングが骨格筋および心筋における性ホルモン合成に及ぼす影響を明らかにするため,卵巣摘出ラットを用いて持久性トレーニングによる性ホルモン合成酵素の遺伝子およびタンパク発現,組織中ホルモン濃度について検討した.対象は卵巣摘出メスラット(12週齢:40匹)とし,卵巣摘出メスラット運動群(n=20)と卵巣摘出メスラットコントロール群(n=20)に分けた.運動は,トレッドミル走(25m/min,60分/日,5日/週×12週間)を行い,12週間の運動トレーニング終了後に骨格筋(ひふく筋,ヒラメ筋),心臓の各臓器を摘出した.測定項目は,各群における性ホルモン合成酵素の遺伝子発現量:(Real-time Quantitative RT-PCR法)およびタンパク発現(Western Blot法)および組織中ホルモン濃度はELISA法により検討した.卵巣摘出により骨格筋中のDHEA,testosterone,estradiol,DHT濃度は明らかに減少し,閉経に伴う血中性ホルモンの減少と同様に,骨格筋中の性ホルモンレベルも減少することが明らかとなった.一方,卵巣摘出メスラットでは,骨格筋中の性ホルモン合成酵素である5alpha-reductaseの遺伝子発現が増大する傾向が認められた.また,持久性トレーニングによる骨格筋中の性ホルモン濃度に明らかな変化は認められなかった.以上のことより,閉経に伴う血中の性ホルモン濃度の減少は,骨格筋局所の性ホルモン産生機構に影響を及ぼし,運動トレーニングに伴う骨格筋の適応過程に血中と骨格筋の性ホルモン産生機構が関与している可能性が示唆された.
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Research Products
(5 results)