2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21300259
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
内藤 通孝 椙山女学園大学, 生活科学科, 教授 (10198012)
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Keywords | 脂肪負荷試験 / トリグリセライド / レムナント / 外因性脂質 / アポリポ蛋白質B-48 / インスリン / グルコース / 有酸素運動 |
Research Abstract |
【目的】グルコースのみ、あるいはこれに脂肪クリームを加えた飲料の摂取後に有酸素運動を実施し、食後の糖・脂質代謝に対する効果を検討した。 【方法】運動習慣を有さず、正常体重で、規則的な性周期を有する健常若年女性で、アポリポ蛋白質Eの表現型がE3/3型である者を対象とした。試験は、グルコース(体重1kg当たり1g)(G試験)またはグルコース(体重1kg当たり1g)+脂肪OFTTクリーム(体重1kg当たり1g、脂肪として0.35g)(GF試験)を摂取し、摂取20分後に有酸素運動(Ex:最大酸素摂取量の約50%で30分間のトレッドミル歩行)を負荷する場合としない場合の計4回で、無作為交差法を用いて実施した。採血は摂取前(0)、20分、1、2、4、6時間後に実施した。 【結果】運動した群(G+ExおよびGF+Ex)では、しなかった群(GおよびGF)に比べて、1時間で、インスリン濃度は高値、グルコース濃度は低値を示した。グルコースのみの摂取では、トリグリセライド(TG)とレムナント様リポ蛋白質(RLP)-TG濃度は経時的に殆ど変化しなかったが、アポリポ蛋白質B-48(apoB48)は運動群(G+Ex)では1時間で一過性に上昇し、運動の有無に関わらず(GおよびG+Ex)、前値に比べて4時間と6時間で低値を示した。グルコースとともに脂肪を摂取した場合には、運動群(GF+Ex)で運動しない群に比べて、TG、RLP-TG、apoB48は1時間で有意に高値を示し、4時間では低値の傾向を示した。 【結論】食後の有酸素運動はインスリン節約効果によって、1時間の頂値を抑制した。脂質代謝に対する運動の効果は一過性で、早期には腸管からのTGに富んだリポ蛋白質分泌を促進する。食後の運動は、グルコースのみ(脂肪を含まない)の摂取においても、殆どTGを積み込んでいないapoB48の分泌を一過性に刺激した。
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Research Products
(8 results)