2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21300261
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Research Institution | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
Principal Investigator |
小川 貴志子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20508676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新開 省二 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (60171063)
吉田 裕人 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40415493)
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Keywords | 加齢・老化 / 疫学 / バイオマーカー / 運動 / サルコペニア / 認知機能 |
Research Abstract |
1.大集団を用いた疫学手法による解析 (1)地域基本健康診査65歳以上の受診者の血漿中eHSP70を測定し、脳梗塞、心筋梗塞、癌の被患歴の有る者はeHSP70が上昇しており、eHSP70がこれらの疾患と関連し、かつ早期発見のためのマーカーとして有用であることを確認した。また、eHSP70は、骨格筋量、握力、歩行速度ともよく相関し、筋肉量とその機能低下を示す廃用性症候群(サルコベニア)と関連することが示され、eHSP70の運動神経保護機能が高齢の筋肉減少を防ぐ可能性が示唆された。これらの結果は、高齢者におけるeHSP70の早期診断マーカーとしての有用性を示すものである。さらに、物忘れ外来患者の血漿中eHSP70コントロール群に比べて上昇していることを発見した。これは、軽度認知症バイオマーカーの早期診断マーカーとしても血漿eHSP70が有用であって、他のバイオマーカーと比べても感度が高いことが示唆された。 (2)β_2MGについては、血清IL-6濃度と組み合わせて場合、両濃度が高い者は「虚弱」であるオッズ比がコントロールに比べて5倍以上に上昇することが明らかになった。これは、虚弱が炎症のみならず、腎機能の低下を伴った場合、極めて誘発される可能性が上昇することを示唆したものである。 2.高強度有酸素性及び無酸素性運動負荷試験を用いたバイオマーカーの機能解析 (1)高強度有酸素性運動(70%最大酸素摂取量の強度で1時間にわたる自転車エルゴメーター運動)と高強度無酸素性運動(70%最大心拍数の強度の腕伸展運動10分間3セット)を行い、血漿中HSP70とATPの測定を行ったところ、血漿中HSP70とATPの値が有意に相関し、運動中の血球崩壊によって血中に放出されるATPが白血球中のHSPを血中に誘導することを明らかにした。これらの結果によりストレス反応としてのHSPのメカニズムが解明された。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] 養護教諭の職務研究-IUHPE会議での報告を通して得た成果と課題2-「保健室からの学校づくり」2011
Author(s)
野口司, 宍戸洲美, 富山芙美子, 白澤章子, 斉藤静栄, 齋藤淳子, 新谷チヨ子, 中村富美子, 舟見久子, 古野桂子, 松本順子, 松本稜子, 小川貴志子
Organizer
第58回日本学校保健学会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2011-11-12
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