2012 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブ・ラーニングの鍵を握る学習空間の複雑系ダイナミクスと知識創発現象の解析
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21300311
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安武 公一 広島大学, 社会(科)学研究科, 講師 (80263664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (70304764)
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)
井上 仁 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (70232551)
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育開発センター, 准教授 (90231381)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 学習科学 / 力学系 / ネットワーク |
Research Abstract |
研究最終年度に本研究ではわれわれは次の成果を得た.1) 学習コミュニティ内/間におけるコミュニケーションと学習ダイナミクスの関係をモデル化することの方向性を定めた.2) Learning Analyticsを射程にとらえた新しい学習科学研究の方法論についてその方向性を確認した. 1) 平成21年度に開始した本研究の主要な目的は,教育工学・学習科学の領域ではほぼ未着手の研究テーマである複雑作用系としての学習空間に関する理論構築の突破口を切り開くことであった.そのために本研究では,ネットワーク科学の知見をいち早く学習科学分析に導入してきた.これによって本研究では,協調学習空間をはじめとして学習共同体の空間に形成される社会的ネットワークは,比較的密 なグループ(「モジュール」または「コミュニティ」)が複数集まって結合した,非均一的な重層構造を もつ多重ネットワーク場(多重場)であることを確認した.この多重ネットワーク場での学習には,ネットワークの重層構造を通した相互作用のループ機構が鍵を握っ ていると予想される.しかしこの問題については本研究では明らかにすることはできなかった.この問題の解決には,学習共同体の空間を多重ネット ワーク場としてとらえた,非線形力学系モデルあるいは構成的手法によって再現し,理論化することが必要であるとの認識を得た. 2) 近年欧米では,ビッグ・データの時代を背景として,Learning Analytics(LA)と呼ばれる新しい研究アプローチに関心が集まってきている.しかしこのLAは伝統的なのSocial Analyticsを中核的な方法論としているため,うまく時代の要請に応えることができていない.今年度の本研究ではその限界を指摘すると同時に,われわれが得たまったく新しい数理的方法論をLAに導入することを提唱した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)