2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300313
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
小方 博之 Seikei University, 理工学部, 教授 (20349161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 大吾 成蹊大学, 理工学部, 助教 (00386624)
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Keywords | e-ラーニング / コンピュータ・ベースド・テスティング / スキル評価 / 学習支援 / 実技試験自動化 |
Research Abstract |
本研究ではコンピュータベースでの評価や学習支援において、従来主な対象となってきた知識・思考力ではなく、スキル(感覚運動系能力)を扱うことを目的とした。スキルを評価することが必須となるような課題例として、ゴルフのパタースウィングを取り上げた。当該年度は、課題遂行動作から得られるベクトル時系列データを利用して被験者の有しているスキルの程度を評価可能かの検証をテーマとした。特に、開発技術の実用性を視野に入れ、最近の民生品に日常的に利用される安価な加速度センサを利用した場合の可能性を調査し、コンピュータベースの自動評価システムの構築をめざした。このテーマにおいて、具体的に以下の内容を実施し、成果を得ることができた。1. 予備実験を行い、有効な評価の実施に適した加速度センサ装着部位を明らかにした。2. レッスンプロ、ゴルフスクール受講生、学生など、上級者から初心者に至るさまざまなスキルレベルの被験者のデータを合計300程度収集した。3. スキルを3レベルに分けた上で、データの特徴を抽出して各被験者のスキルレベルを推定するアルゴリズムを開発した。4. クロスバリデーションによって収集データの効率的利用を図り、開発アルゴリズムによりスキル評価可能なことを確認した。5. 得られた研究成果をパーソナルコンピュータ上に実装し、実際にコンピュータベースの自動評価システムを構築した。以上の成果により、パタースウィングの例題において、加速度センサを用いて被験者の動作からそのスキルの程度を評価できることが明らかとなり、知識・思考力以外の能力についてもコンピュータベースのテスト実施が十分に可能であることを示すことができた。
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