2009 Fiscal Year Annual Research Report
古代日韓における青銅器の製作および流通と原料産地の変遷に関する研究
Project/Area Number |
21300331
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
齋藤 努 National Museum of Japanese History, 研究部, 教授 (50205663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤尾 慎一郎 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (30190010)
土生田 純之 専修大学, 文学部, 教授 (50228524)
亀田 修一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (10140485)
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Keywords | 考古学 / 韓国 / 分析科学 / 文化財科学 / 青銅器 / 産地推定 / 鉛同位体比 / 朝鮮半島 |
Research Abstract |
本研究は、古代の朝鮮半島と日本の青銅器を対象としてとりあげ、鉛同位体比分析と元素組成分析によって原料産地を系統的に調べることで、中国~朝鮮半島~日本における技術とモノの動きや、製錬開始時期について考察を行うことを目的としている。朝鮮半島出土資料と日本国内出土資料について、対応資料を中心に鉛同位体比分析と成分分析を実施し、比較を行う。 国立中央博物館および釜山大學校博物館において、全体の研究打ち合わせと対象とする日韓の試料について検討を行い、本研究における3年間の研究方針の概要を決定した。また慶山市、蔚山市にある青銅器時代集落跡の調査を行った。 朝鮮半島出土資料としては、発掘調査後のものを中心に扱い、韓国における調査報告書の刊行にあわせて分析と結果の報告を行い、データの蓄積を図ることとした。2009年度は、漢江文化財研究院、京畿文化財研究院、韓國文化財研究院などにおいて、平澤市内の遺跡から出土した馬形帯鉤、剣など、青銅器時代~三国時代の青銅製品の調査と試料採取を行った。百済地域の青銅原料の産地を調べることによって、地域間の交流について考察を行うことが可能になると考えられる。また、比較資料として京畿道龍舌里遺跡,内三美洞遺跡において朝鮮時代、高麗時代の銅匙などの調査とサンプリングを行った。 日本国内出土資料としては、新潟県村上市の弥生時代の遺跡である山元遺跡から出土した、朝鮮半島三国時代のものと考えられる青銅製品について分析を実施した。
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Research Products
(5 results)